「ビチアモーレ」の屋号でロードバイクの買取販売で成長するのがBAインターナショナル(兵庫県芦屋市)だ。今期の売り上げ見込みは5億円と創業以来9期連続で増収増益。その原動力は、商品クオリティを高める取り組みをベースとし、SNSを中心としたメディアミックスでの集客にある。西真也代表に事業戦略を聞いた。
中古ロードバイクで9期連続増収増益
クオリティ追求する人材育成
SNS集客との2軸で成長
BAインターナショナル
西 真也代表
買取専門店を主要
都市で7店舗展開
── まずビチアモーレの事業について教えてください。
西 2013年にロードバイクに特化した買取専門店「ビチアモーレ」1号店を兵庫県芦屋市に出店して事業を開始しました。今はサイクルジャージ専門店含め、主要都市7店舗で展開しています。また、今年8月に業界人気№1メーカーのスペシャライズドとも提携して認定中古ロードバイク店を西新宿にオープンしました。今期は前期比117%増の5億円着地見込みです。設立以来9年連続で増収増益できています。
── 起業当初は別事業をしていたと聞きます。ロードバイクを扱い始めたきっかけは?
西 26歳で起業した当初は、ハイブランド子供服の輸入販売で独立しました。でもうまくいかず1年半で大失敗、ストレスで体重も80キロから120キロまで増量してしまいました。そこで痩せるために始めたことがロードバイクでした。それから夢中になって、仕事にしたいなと思ったことがきっかけでした。始めは今とは違って海外から輸入したロードバイクやパーツをネット販売するビジネスをしていました。
── 輸入販売から始まり、中古品を扱い始めた経緯は。
西 輸入販売をしながら、このままだと未来はないなと思っていた時に、お客様に「委託で売ってくれない?」と言われたんです。理由を聞くと、80万円ほどで購入したロードバイクを専門店に持ち込んだら、買取額が8万円と言われたと。自分なら40万で売れるなと思ったので引き受けました。当時やっていたブログが結構人気だったので、そこで販売をしたら、たった15分で売れたんですよ。これがきっかけでした。当時はロードバイク買取専門店もほとんどなかったですし中古品はチャンスだと。ただ、最初は委託販売がお客様から反応が良かったので委託販売ばかりでした。順調に売上も伸びて資金が集まったので買取りに切り替えていきましたね。
第543号(2022/9/10発行)9面