前回、DXを実現するための重要な要素として、会員アプリの話をしました。今回はここを深掘りしていきます。アプリ会員はLTVが高い点について、実際に、あるリユース企業の数値をもとにお話ししていきたいと思います。
同じ会員でもアプリとカードで1.5倍の単価差
以下のグラフは、会員の種類別の平均購買金額、平均買取金額です。非会員とアプリ会員では倍以上の単価の差があります。平均利用回数も大きく差があるので、アプリ会員を集めることは売上アップ、利用アップに大きく貢献することがわかります。注目すべきは、アプリ会員と通常のカード会員でも1.5倍ほどの差があるということです。既に会員アプリを実装している会社は、カードからアプリ会員への移行をどれだけ促せるかがカギになります。逆に未実装の会社は、会員単価を上げられる可能性があるということになりますね。
ただし、アプリを作ればそれだけで顧客単価が上がるわけではありません。ユーザーのアプリ活用を通じて、顧客ロイヤリティを高める仕組みが大切です。具体的には、アプリ会員をいかに差別化するかと、集まった顧客データの活用(販促)が重要です。
第547号(2022/11/10発行)7面