国内フリマサービス大手「メルカリ」で、事業者も販売できる「メルカリShops」(以下、ショップス)がローンチされ、1年以上が経過した。機能拡充とともにリユース事業者の出店が増え、業界内でも存在感が高まっている。ショップス事業を担うソウゾウ(東京都港区)の石川佑樹CEOに現況を聞いた。
- メルカリについて
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●2022年6月期実績
・月間利用者数(MAU)は2069万人
・年間の流通総額(GMV)は8814億円●利用者属性
・女性60%、男性40%
・10~20代46%、30代24%、40代21%、50代9%●カテゴリ比率
エンタメ・ホビー27%、レディース18%、メンズ13%、家電・スマホ・カメラ10%、スポーツ・レジャー8%、コスメ美容6%、インテリア4%、ベビー・キッズ3%、その他11%
「メルカリShops」出店20万店
フリマとは商品単価に約2倍の差
事業者品質で安心安全を訴求
ソウゾウ(メルカリグループ)
石川 佑樹CEO
── 「ショップス」をローンチして1年以上が経過した。CtoCの「フリマ」として開いていたメルカリを事業者も販売できるようにした経緯を、改めて教えてほしい。
石川 きっかけの1つはコロナ禍です。決済サービス「メルペイ」の加盟店など、様々な事業者の声に耳を傾けていくと、「オフラインでの営業が厳しくなってしまった」と。そこから、「メルカリというプラットフォームを活用して、何とか解決できないか」という意見を多くいただいていたんです。
他国と比べ日本のEC比率は低く、そのブロッカーとなるものを解消していきたいと思いました。ECに踏み出せないでいる事業者の中には、ECの専門性が高い人材が不足していたり、ECサイトを作ってみても上手く集客できなかったりなど、課題を抱えていらっしゃる。それがメルカリであれば、約2000万人のMAUがいらっしゃるので、集客のことを考えずにEC販売を始められる。
ショップスのローンチ当初は小規模事業者の出店から始まり、次第にミドルレイヤーや大手企業の出店にも広げてきました。
第551号(2023/01/10発行)11面