国際送金で外国人集客、質店でシナジー発揮
2023年03月19日
国際送金サービスに対応する質店が増えている。外国人の来店を促し、質や販売につなげる事例もある。コロナが落ち着き、来日外国人が徐々に増えるなかで、質店における新たな集客ツールとなりそうだ。
かんてい局つくば店の国際送金サービスポスター。30㎞ほど遠い街から来店するお客もいる
国際送金の受け皿は、銀行と国際送金サービスの2つに分かれる。そのうち国際送金サービスは、着金スピードや手数料面に強みがある。また外国のなかには銀行口座を持ちにくい国もあり、その際は国際送金サービスが重要なインフラとなる。
質店向けの国際送金サービス導入を推進する企業も存在する。国際送金サービス大手・ウエスタンユニオン社の一次代理店、電算システム(岐阜県岐阜市)だ。2011年から送金事業を手掛けており、国内でおよそ140店舗の「ウィルコール」(国際送金)加盟店を持つ。そのうちおよそ30店舗を質店が占める。日本→海外、海外→日本の双方に対応する。
フィリピン人の利用が目立つ
同社が質店向けの導入に熱心な理由は、海外ユーザーの質店認知度が高いためだ。例えば国別で最も送金利用の多いフィリピンの場合、最大手の質店「パラワンポーンショップ」が2019年時点で比国内に3000店舗ある。これは日本国内のマクドナルドの店舗数に匹敵する。質店の暖簾をくぐるハードルもおのずと低くなる。
第555号(2023/03/10発行)16面