ヨーロッパを中心にこれまで世界13カ国、1000店舗以上のリサイクルショップを訪れている、フォトグラファーの加藤史人さん。独自の感性で魅力的な商材を発掘している加藤さんに、インタビューした。(前編)
イタリアのボローニャとモデナに店舗を展開している「COSE D'ALTRE CASE」 。商品数が多く、宝探し好きにはたまらない店
子どもの頃から古いものが好きだった加藤さん。2007年頃から海外での仕事の合間に現地のリサイクルショップ巡りをスタート。2014年からは買い付けだけを目的にドイツ、オランダ、ベルギー、フランスなどを回るようになった。多い時は1週間で50〜70店舗を回ることも。「これは」と思った店舗は交渉し、撮影・取材させてもらっている。
2017年、オンラインショップ「secondisco」を開設した加藤さん。「私は、世の中の主流ではない、マイナーな商品を売りたいと思っているんです」と話す。自身も製造が終了している携帯端末「ブラックベリー」を愛用するなど、愛着あるものは長く使いたい派。ニッチな商品でも探し続けるマニアは一定数おり、しかも、執着が強いと実感している。
第559号(2023/05/10発行)15面