ファッションレンタルサービス「airCloset」を展開するエアークローゼット(東京都港区)が5月23日に発表した内容によると、ファッションレンタルモデルによるCO2排出削減効果は、通常の販売モデルと比べ19%削減できるとの推計値となった。同社では環境省実証事業に参画していた。
エアクロが環境省実証事業に参画、推計値公表
レンタルによるCO2排出削減の効果を測定
ファッションレンタルが広がっている一方、これが脱炭素や資源循環効果があるかどうかの実証は、それまでなされていなかったとされる。エアークローゼットでは環境省の「デジタル技術を活⽤した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業」に参画し、同社の事業運営における取組みの、環境面での貢献効果を測ってきた。
通常の販売モデルである「全ての衣服をユーザーが保有し、使用後は可燃ごみとして廃棄する」をベースラインシナリオとし、ファッションレンタルモデルである「ベースラインよりも少ない衣服をユーザーが保有すると共に、airClosetで衣服のレンタルを行う」フローをファッションレンタルサービスシナリオとして、効果推計を実施した。その結果、ファッションレンタルはベースラインと比べ、「CO2排出削減19%・廃棄物排出抑制27%」となった。尚、ファッションレンタルにおいてはレンタル時の配送による環境負荷も考慮された上で推計されている。
衣服は原料調達段階と生産段階におけるCO2排出が大きいため、レンタルを通じてユーザーの衣服の購入・保有が抑制されることとなる。これにより、衣服の生産量が削減された部分が主たるCO2削減効果として期待されることがうかがえる。
第561号(2023/06/10発行)2面