タワーレコード「CDだけではない」次なる一手
2024年04月12日
71店舗を運営するCD小売大手のタワーレコード(東京都渋谷区)が、中古品も含めた音楽商材の拡大に本腰を入れている。アナログレコードやカセットを扱う専門店「TOWER VINYL」の運営を強化。渋谷店内の売り場を増床し、3月30日に関西初出店の「TOWER VINYL梅田店」をオープンした。
150坪の売り場に
10 万点を展開
150坪という売り場は、世界的にも広いアナログレコード専門店と注目を集めている
タワーレコード渋谷店の6階は、音楽ジャンルで分かれた他の階にない異質さを放つ空間となっている。「TOWER VINYL」の赤いネオンの下で、10万点弱のクラシックを除くオールジャンルのレコードを販売している。新品と中古且つ、音楽ジャンルごとに売り場を区切った。
レコードのうち、中古品が4万枚を占める。仕入れは消費者からの店頭や宅配での買取りをメインにしており、一部商品は海外も含め買い付けを行う。新品に限定しないことで、1点物のレアな品も購入できる場として商材の拡充に繋げている。
今年2月には売り場を150坪と倍増させ、6階全体が「TOWER VINYL」のエリアとなった。小規模レコード店にはない、売り場の広さが強みとなっている。昨年5月よりシェアが急増しているのは、インバウンド客。複数の店舗を周らなくても、短い時間の観光中に同店のみで、効率良く目当てのレコードが探しやすいと人気を博している。10~20代の若年層のシェアも伸びつつあるという。レコード初心者に向けた、レコードプレーヤーやレコードクリーナーなど、同店オリジナルの関連グッズも取り扱う。
第581号(2024/04/10発行)14面