「0から始める古物開業Story」第22回、日本政策金融公庫でお金を借りる(後編)

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「0から始める古物開業Story」

「0から始める古物開業Story」第22回、日本政策金融公庫でお金を借りる(後編)

2024年04月27日

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リユース経済新聞 Z世代ライター

ビルの中にある政策公庫の事務所に入ると40代くらいのにこやかな男性が現れ、名刺を渡されて融資担当者だと告げられました。その担当者からは、様々な事業者と対峙してきた凄みのようなものが伝わってきました。僕は公庫との面談にあたって、相手はプロなのだから取り繕っても通用しないだろうと考え、とにかく「正直に話すこと」を念頭に置いていました。提出書類は前編で説明した7点と、古着店の開業からの月次売上データ・店舗と自宅の賃貸契約書・履歴書の3点も追加で用意しました。

希望額の半減で融資 今後の増額に期待

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提出書類の確認が終わった後、担当者は質問をぶつけてきました。「今年の目標年商ですが、こちらはどんな根拠で?」。僕は「取扱商材が増えた分だけ、倍に増えていくイメージです」とドキドキしながら説明します。なるほど、と担当者。「見積書の内訳ですが、設備資金に該当する車両代と倉庫家賃代とは?具体的にどちらで購入する予定ですか?」。僕は「まず中古車を買って、残りの額で倉庫を借りる計画でして...」と応じます。担当者は「中古車はどこで買いますか?」。「まだ決めてないです」と僕。担当者は「......。倉庫の購入先はこちらですね?」と書類を指し示します。

倉庫に関しては、懇意にしている空き家あっせん団体から倉庫として使用できそうな物件のデータを2軒分ダウンロードしており、それを印刷したものを提出していました。上記は倉庫物件といっても実態は古民家で、立地や構造上の問題から搬出入には手間がかかりそうでしたが、一方で家賃が格安なため固定費を抑えられるというメリットがありました。「とても安いですね......」と担当者。しばらく黙り込んだ後で「設備投資に関しては、実際の購入履歴を後から見せていただく場合があるんですね。購入先はこちらで事前に把握しておきたいんです。なので資料のないこの車両代のほうは難しいかと」。とキッパリ。気まずい時間が流れます。

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第582号(2024/04/25発行)22面

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