繁盛店の店づくり vol.214
元町リアンの外観。ボルドー色の壁が目印
店長の川島千夏さんと、代表である夫の川島英行さん
「1つ1つの商品が高級に見えるように、元の価格よりも高く思えるようなディスプレイを心がけています」と話すのは、元町リアン店長の川島千夏さんだ。
商品は洋服や靴、食器などがメイン。その他アクセサリーなどの雑貨が店頭に並ぶ。食器をよりゴージャスに見せるため、まるで食卓のようにテーブルセッティングを作ることもある。
こうしたディスプレイのアイデアは、「ピンタレスト」からもらうことが多いと、川島さん。「『和食器ディスプレイ』といったキーワードで検索したりしています。色々なディスプレイ例が出てきますので、その中からうちのお店のテイストに合うものを探して参考にしています」。
今、勉強したいと思っているのはアクセサリーの見せ方。ピンタレストで発見したアイデアから、什器を自分で作ったりしもしている。
今後力を入れていきたいと考えているのが倉庫として使っていた2階の活用だ。テーブルを置き、食器もきれいにディスプレイしている。
「まずは顧客の方からの要望を受け、お稽古事などにこの場所を提供できればと思っています」と川島さんは話す。手始めに、2月に顧客限定で、薬膳茶を楽しみながら東洋運命学から今年のラッキーカラーを占う無料のセミナーを開催する。
販売だけでなく、顧客との繋がりを深めることで、来店数を増やしていきたいと」川島さん。「楽しんでいただいて、また来たいなと思ってもらえたらと考えています。そこから輪が広がっていけばいいですね」
今まで倉庫として使用していた2階を開放し、顧客を対象としたサロンのようにする予定
大島紬からリメイクしたワンピース。2階を使って、この作家が月に数回来店し、お客が持っている着物からフルオーダーで洋服へとリメイクできる企画をスタートする予定だ
2階への階段には、川島さんお気に入りの雑誌のスクラップをフォトフレームに入れてセンスよく飾っている
ディスプレイのヒントはピンタレストから
川島さんがディスプレイの参考にしているのが、ビジュアルディスカバリーエンジンの「ピンタレスト」だ。
2,000億以上の保存されたアイデアから、興味のある分野を検索することができ、現在世界中で毎月3億2000万人を超えるユーザーが使用している。
このサイドボードは出張買取に行ったお客から、もらったもの。元町リアンは家具の買取はしていなかったため、他店を紹介したが、お客は査定金額に納得がいかず、元町リアンの什器として役立てて欲しいと提供してくれた。サイドボードの上に帯を敷いたり、桜の皮の箪笥を上に置いたりと、和のテイストでまとめている
このカウンターは元々山下町のバーで使われていたものを譲ってもらい、改造したもの
キャビネットには、ブランド靴をすっきりとディスプレイ。ランプや時計などと組み合わせている
最近人気なのは、アイアン製のアイテム。こちらのランプは店の飾りだが、売ってほしいと言われている。他にもスカーフやストールなども人気で、こうしたアイテムを買取だけでなく、仕入れることも考えている
自作で色々なディスプレイ用品を作っている川島さん。これはフォトフレームの写真を入れる部分にレザーを貼って、アクセサリー置きにしたもの。奥にあるのは、木材にレースを貼って作ったアクセサリースタンド
オープン | 2016年 |
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取扱い商品 | アパレル系(服・靴)、食器、雑貨・アクセサリーなど |
客層 | 40代〜70代の女性がメイン |
備考 | 店舗面積/約30平方メートル(1階と2階合わせて) 元町リアンは川島夫妻が独立して開いた店舗。元町中華街駅近くの元町ショッピングストリートの一角にある。 |
第482号(2020/2/25発行)13面