ファミールヴィンテージブランドギャラリー(静岡県静岡市)
ファミールヴィンテージブランドギャラリー、静岡に中古ブランド超大型店オープン《第215回》
今までにない規模のリユース店の店づくりをリポートする。
繁盛店の店づくり vol.215
店舗面積250坪、在庫6000点
ファミールの目の前には、赤と白のコジマとユニクロの合同店舗がある。「その前にカントリーチックなお店を作っても印象が薄い」(柳本社長)と、同様にインパクトある赤白の配色にした。店舗の外壁には巨大な看板(下写真)を付け、「ワクワク感」を演出した
大型のポールタイプの看板も、裏と面で一文字違う。「なんか変な看板ができたな。という印象を付けたくて、買物革命、買取革命という言葉を選びました」と柳本社長
広々としたワンフロアの店内。ハイブランドのヴィンテージ商品や限定品も数多く取り揃えている。ネット併売品も実際に手に取ることもできる(※注この写真は2枚の写真を合成しているため、若干のズレが生じています)
国道1号線沿い。家電量販店などが並ぶ一角にテナント募集の看板が出ていた。元はユニクロ。「ここで何か面白いことをやったらいいのにな、一体誰がやるんだろうと考えた時に、俺か?と勘違いしたのがはじまりです」と笑って話すファミールカンパニーの柳本公則社長。
ファミールカンパニー 代表取締役 柳本公則さん
とはいえ、柳本社長には明確なビジョンがあった。ネットでの買取・販売をしてきた同社の年商は約24億円。100億円まで成長させるには、実店舗が必要だと判断した。
元々BtoBの割合は約7割で一般客は3割ほど。実店舗を構えることで一般客はもちろん、バイヤーにもアピールすることが狙いだ。
「東京都内や大阪市内なら中古ブランド店をいくつも回ることができます。でも、静岡市内では無理。ならば在庫が豊富な1店舗で買い付けができると印象付けたくて、この規模にしました」。
また同店にバイヤーが来ることで、宿泊や飲食で静岡市内にお金が落ちる。地元静岡に貢献することにもつながると考えている。半年後には、月の売上1億円を目指す。
店づくりにはとことんこだわった。テーマは「ブランドのテーマパーク」。ワクワクする仕掛けを随所に施している。
「ブランド品は高級だからと敬遠している人も、財布がコーチだったりするわけです。ブランドをもっとカジュアルに楽しんでもらうことを提案したいです。それに買取のイメージをもっと明るく、前向きに捉えてもらえるようにしたい。看板にある買物革命、買取革命にはそうした思いも込めています」と柳本社長は話している。
ルイ・ヴィトンのバッグも豊富に揃う
ショーケースに並ぶ財布の数々。ショーケースから出さなくても値段がわかるように、プライスタグがしっかり見えるように並べている
情報拡散力が強い若年層にアプローチするため、高校生や大学生でも購入できる1980円商品を用意。「オレ、ブランド品買ったよ。これ1980円、安くない?」「ファミール、まじでやばくね」といった、ツイッターやインスタグラムへの投稿を狙っている
シルバーアクセサリーの在庫は約1500点。1店舗あたりの在庫数としては最大級の数だと自負している
店内には、バラに囲まれたショーケースや、ルイ・ヴィトンのスーツケースのタワーなど、インスタ映えするスポットを作った
オープン | 2020年2月22日 |
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取扱い商品 | 中古ブランド品(バッグ5割、シルバーアクセサリー約2〜3割、その他財布、靴、アパレルなど) |
備考 | 店舗面積/約250坪 店頭在庫/約6000点 ファミールカンパニーは柳本公則さんが27歳の時、2009年に個人事業主として起業。2011年に法人化した。 |
第483号(2020/3/10発行)11面