【速報】コメ兵がRKを子会社化 創業70年の質店、高級時計に強み
2024年09月26日
コメ兵ホールディングス(愛知県名古屋市)は9月25日、ブランド品の買取販売や質事業、オークション事業等を手掛けるアールケイエンタープライズ(以下:RK・神奈川県横浜市)を子会社化すると発表した。10月23日に株式100%を取得する予定で、香港の子会社も合せて取得。買収価額は約42億円と過去最高。RKは組合系質事業者では最大手と見られており、注目を集めそうだ。
オークション取扱高は700億円強に
2023年11月には銀座エリア2店舗目となる「ロデオドライブ銀座」をオープンした
RKは、1954年に横浜で「カドヤ質店」として創業、ブランド品のリユース及び質事業を行う。「ロデオドライブ」の屋号で神奈川エリアを中心に国内8店舗、海外(香港)1店舗を展開する。自社で時計修理工房を所有するなど、ブランド時計分野に精通している。
また、ブランド品を競る古物市場「RKオークション」を運営。これの前身となった2010年11月にグローバルトレード(現:GTホールディングス)と立ち上げた「RKグローバルオークション」は、質系とリユース系事業者の融合を生み、その後の古物市場乱立時代を生む先駆けとなった。オークション事業の取扱高は年間で220億~240億円の規模。コメ兵HDと合算すると、700億円を超える流通額となる。
RKの2024年3月の売上高は前期比10.8%増の202.4億円、営業利益は同31.8%減の4.8億円。代表の原幸雄氏は一般社団法人全国質屋ブランド品協会(ATF)の設立に携わり、理事長を務めるなど、売上規模及び業界内の知名度において質屋を代表する企業の1社だ。
株式取得後のRKの社長にはコメ兵HD常務取締役執行役員の沢田登志雄氏が就任。原幸雄氏は来年3月まで顧問として残る予定だ。
第593号(2024/10/10発行)1面