ライブ・エンタメ市場が、コロナ前を超える盛り上がりを見せている。その一方、後を絶たないのが、チケット不正転売だ。チケット適正流通協議会によると、特にSNSの場で行われる個人間売買のトラブルが今も顕著だという。
大規模公演が増
5つの新アリーナ
一般社団法人コンサートプロモーターズ協会は、2023年のライブ・エンターテインメント市場の調査結果を公表している。動員数は初の5000万人超、市場規模は5000億円を超えたとした。コロナ前の2019年同期比で、動員数は113.7%、市場規模は140.2%となった。
その要因の1つが、大規模公演の増加だ。2023年9月にはKアリーナ横浜がオープンするなど、関東圏に5つのアリーナ会場が新設されている。
この動きは市場拡大に繋がっている一方、不正チケット転売の加速にも結びついてしまっているようだ。その理由を、チケット適正流通協議会会員企業のディスクガレージ(東京都渋谷区)の石川篤氏はこう指摘する。
第593号(2024/10/10発行)9面