コロナ以降のリユース市場を考察

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コロナ以降のリユース市場を考察

2024年10月24日

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新型コロナが発生した2020年以降、リユース市場の成長スピードに一段と拍車がかかっている。本紙推計では昨年の国内市場規模は3兆円を超え、2019年比で3割を超える増加率となっている。その背景を考察すると、市場拡大を後押しする4つの外部環境要因が浮かび上がってきた。

市場拡大を後押しする4つの外部環境変化

新型コロナが生んだ
パラダイムシフト

リユース経済新聞 2020年以降のリユース市場拡大の要因分析

近年のリユース市場規模拡大を考える上で、まず4つの外部環境の文脈を挙げておきたい。1つ目は経済的な文脈でこれに大きく関連するのが2つ目の家計的な文脈だ。そして、高齢化社会に代表される社会的な文脈、最後の4つ目がメガトレンドになりつつある環境配慮的な文脈だ。

この4つの文脈において、近年の市場拡大につながる最も大きなトリガーとなったのが新型コロナの発生だ。2020年4月から6月頃にかけては、緊急事態宣言の発令により消費者は外出自粛を強いられ、店舗型リユース企業にとっては逆風となった。ただ、「巣ごもり需要」がトレンドワードになるなど、中古の本やゲーム等は追い風に、またテレワークの普及によりパソコンや家具等の需要が急速に高まった。在宅時間の増加により、家の片づけに伴う買取需要が増加、またフリマアプリが普及していたことが奏功し、副業で古物商を取得する個人事業主が増加した。

コロナ感染により、亡くなる高齢者も少なくなかったことから終活意識がより高まり、生前整理の需要が増加。一方で「老後2000万円問題」に代表される年金問題が話題となり、高齢者による副業的なニーズが高まり、フリマアプリ等で販売するユーザーの増加にもつながった。

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第594号(2024/10/25発行)24面

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