帽子の製造・卸・販売を手がける栗原(大阪府大阪市)は、1999年より同社が運営する帽子のセレクトショップ「オーバーライド」で中古帽子の販売を開始した。全国25店舗で回収し、そのうち4店舗には回収ボックスを設置。販売は大阪の南堀江店のほか今年から東京の神宮前店でも扱う。
新品とのセット購入で客単増に期待
中古帽子は南堀江店と神宮前店で販売
同社は1922年創業の老舗メーカーで、「オーバーライド」「シャポー ド オー」「カオリノモリ」「アース」等の10の自社ブランドを展開し、卸売やOEM事業も手掛ける。1999年に「オーバーライド」1号店を出店し、現在は全国25店舗に拡大。帽子メーカーとして培ってきた技術と知見を生かし、持続可能な帽子販売への新たな試みを進めている。
店舗で消臭や型直し
価格は3000円以下に
同社が中古帽子の販売を始めた背景には、顧客が総合リユースショップに帽子を持ち込んだ際、「引き取りが難しい」と断られるケースが多かったことがある。帽子の処分に困る消費者が多いことを受け、自社で回収・再販売する仕組みを整えた。
現在、中古帽子の回収は全国25店舗で行われ、うち4店舗には専用の回収ボックスを設置。回収ボックスは、他社の協力を受けて制作。再販が不可能な帽子の素材を活用し、環境負荷の低減にもつながっている。
第601号(2025/02/10発行)17面