意識調査「所有よりも体験に消費したい」
2017年02月23日
モノや空きスペース等をシェアし、遊休資産を活用する「シェアリングエコノミー」という考え方が広がっている。これが旧来の〝所有する〟という考え方を根本から変えつつある。そこで、シェアエコや所有に関するインターネットリサーチの一部を抜粋して紹介する。調査を行ったのはプルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険(東京都千代田区)。
所有が幸せに直結しない時代に
今回のテーマは、「物の所有が幸せに直結しない時代」だ。
全回答者2000名に所有についての意識を聞いたところ、「多くの物を所有することは幸せだ」と思う割合は37・3%となった。一方で「そう思わない」の割合は62・8%となった(図1)。男女ともに世代が上がるほど「そう思わない」の割合が高くなる傾向が見られ、特に60代以上の女性が79・0%と高い割合だ(図2)。モノの所有に幸せを見出さない傾向はシニア層で強いようだ。
また「物の所有よりも得られる体験にお金をかけたい」と思う割合は69・2%となった(図3)。数多くの商品の購入・所有よりも旅行やレジャーなど得られる体験に価値を見出す様子が伺える。
パートナーや子どもの有無別では、パートナーのいる人(74・3%)や子どものいる人(74・7%)は、それぞれいない人(61・0%、63・8%)に比べ「物を所有するより、得られる体験にお金をかけたい」割合が高くなった。パートナーや子どもがいる人ほど、一緒に物事を楽しむ等の体験に重きを置く傾向だ。
所有に幸せを見出し大量消費する時代から、現代はモノを持たずに〝利用〟を重視する時代にシフトしていると言えそうだ。
◆調査タイトル:シェアリング・エコノミーと所有に関する意識調査2016
◆調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする全国20歳以上の男女
◆調査期間:2016年6月2日〜6月6日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査地域:全国
◆有効回答数:2,000サンプル
(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
409号(2017/02/10発行)15面