「買取はしてくれないの??」
医者、弁護士、企業の社長...。サルト(東京都中央区)は、そんな富裕層が足しげく通う高級志向のお直し店だ。
店舗内装、インテリアにもこだわる
サルトは、FC含め全国8店舗あり、予約制をとっている。銀座店では、1日当たり30件近くの予約が、連日ぎっしり埋まると言う。
扱うのは1着数十万円する、シャツや、ジャケット、バッグ、靴など。「例えばビジネスで着用するスーツは、自分に合ったサイズ感で、パリッと着こなすことが大切。信頼感など見た目の印象が全然違うんですよ」(壇正也代表)。
同社には約40名の職人が在籍している。個人からの依頼の他に、ユナイテッドアローズ等有名アパレル店からお直し業務を委託されるなど、技術の高さはピカイチだ。
客層に合わせた良質なサービスも人気の秘訣。特徴的なのが、最初のカウンセリング。担当スタッフとお客のイメージを共有する、満足度に関わる大切なものだ。まるで美容室のようにファッション雑誌を広げ、お客が言葉にできない「こんな感じ」を具現化していく。数分で完了する場合もあるが、1時間近く時間を割くこともあると言う。
料金はシャツ1枚あたり平均7000〜8000円。決して安くないが、
「話を聞いてみると、以前安価な店で失敗されて...なんて方が多いんです」。
一度サルトで設えた洋服を着ると、「お直しにはまってしまうようで、大半の方が月に2回、多い人なんて毎週通ってくださいます」。
411号(2017/03/10発行)15面