第50回 総務省タスクフォースの影響② キャリアの対応
今回は1回目の内容を深堀しながら現在のキャリアの動きをキャッチアップします。
最初に前回の論点をまとめます。
昨年9月11日に安倍首相が携帯料金引き下げに向けた検討を高市総務大臣に指示
⇒ 「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」を複数回開催
⇒ 総務省が「スマートフォンの料金負担の軽減及び端末販売の適正化に関する取組方針」を発表。下記にその要点まとめます。
「実質0円」廃止でスマホ販売減少
①スマホの料金負担の軽減
スマホのライトユーザーや、端末購入補助を受けない長期利用者等に合わせた料金プランの導入
②端末販売の適正化等
・インセンティブの適正化
・SIMロック解除を着実に推進
・契約期間拘束と自動更新月契約の見直し(いわゆる2年縛り)
③MVNOのサービスの多様化を通じた料金競争の促進
MVNOと3大キャリアとの間で行われている事業者間協議の更なる促進
今回の取組方針には中古市場への記述はありませんでした。しかし第5回タスクフォースでは中古携帯市場活性化への言及が、配布資料に以下の様にしっかりと触れられています。
『利用者の選択肢をさらに拡大する観点から、行き過ぎた端末購入補助の適正化と相まって、中古の端末市場の発展が望まれる』
また、議事録内にも以下の記述があります。
『こちらは中古端末に関するご意見でございます。日本では端末割引や買換え時の下取りにより、端末の中古市場が小さいけれども、中古市場が大きくなればMVNOも利用しやすくなるのではないか、といったご意見を頂戴しております』
この様に総務省が促進の一つの手段として、私たちの市場を認識して拡大させようという方針であることがお分かりいただけると思います。
これらの取組方針について、各キャリアがアクションを取り始めています。
①へのキャリアの対応
2月1日 3大キャリアがライトユーザー向けの料金プラン発表
3月16日 ソフトバンクが3年目以降、契約解除料のかからない新料金プラン発表
3月17日 auが3年目以降、契約解除料のかからない新料金プラン発表
(※本コラム執筆時にはドコモからの公式発表はありません)
②へのキャリアの対応
実質0円端末販売をやめる影響で、各代理店のiPhoneやスマホの販売が減少している模様です。それに耐え切れず、一時的なキャンペーンとして実質0円を再スタートしている店舗があるようです。
③へのキャリアの対応
現状大きな動きはありません。
4月も各キャリアの動きはあるはずです。中古携帯市場で一番影響がありそうなのが②端末販売の適正化等。実際、実質0円廃止が始まってから最新機種の新品の入荷が激減している所ばかりです。次回は中古携帯市場への影響を更に詳しく分析します。
株式会社アワーズ
粟津 浜一 代表取締役
<Profile>
1979年12月岐阜県生まれ。2004年筑波大学大学院修士課程修了。ブラザー工業株式会社を経て、2009年株式会社アワーズを設立、社長に就任。中古携帯市場動向セミナーを数回開催。これまでに500以上店舗に中古携帯事業を展開、コンサルを行っている。
389号(2016/04/10発行)8面