有名デザイナーズブランドの芸術的作品が一堂に Archive Store
2018年04月03日
Archive Store(東京都渋谷区)
未来ガ驚喜研究所
デザイナーズブランドの過去の貴重な作品が並ぶミュージアムのようなショップ「Archive Store」が3月7日、東京・渋谷の神南エリアにオープンした。
手がけたのは海外でセレクトした最新コレクションやUSEDアイテムを扱う「RINKAN」を全国10店舗展開する未来ガ驚喜研究所(東京都渋谷区)。齋藤賢吾社長にオープンの狙いをインタビューした。
▲今回ポップアップスペースでフォーカスしたのはベルギー出身のデザイナー、マルタン・マルジェラのブランド「メゾン・マルタン・マルジェラ」。洋服というより、アートに近い作品が並ぶ
「ここは過去のデザイナーがつくり出したクリエーションを見られる場所。ハイブランドのアパレルは傑作と言えども、リアルクローズなので無くなってしまう。そういう貴重なものをアーカイブし、次の世代に伝えたいという思いから Archive Store は誕生しました」と齋藤賢吾社長。
取り上げるのは、多くのデザイナー達に影響を与えてきたデザイナーズブランドだ。オープニングに当たりキュレーションしたのはコムデギャルソン、ラフシモンズ、ヘルムートラング、メゾン・マルタン・マルジェラなど。
ポップアップスペースでは、様々なブランドにフォーカスした企画を構想中。齋藤社長は「セカンドハンズだからこそ提案できるイベントの形だと考えています」と話す。
展示しているアイテムの中には数百万円するものも含まれている。こうした名品がリユースショップの中に埋もれていたり、知らずに買取りに出しているケースもあるという。「そうした名品の価値を下げることがないような取り組みをしたい」と齋藤社長。
某有名ブランドとコラボし、過去のシーズンのアイテムを販売する計画も進んでいる。「ある意味、そのデザイナーのミュージアムを作るような感覚。これまでのリユースショップとは違う領域で事業展開していきたい」と話している。
▲未来ガ驚喜研究所 齋藤賢吾社長
●店舗データ
・オープン/2018年3月7日
・売り場面積/約25坪
・商品構成/デザイナーズブランドの過去の作品(アパレル、アクセサリー他)
・店頭在庫/約170点
▲これはRAFSIMONS(ラフシモンズ)のジャケット。全体として個性の強いアイテムが多いので、1点1点よく見ることができるように、隙間を空けるようにしている
▲オープニングレセプションには、ファッション関係者が多く駆けつけた。展示されている貴重な作品に驚いていた
▲内装には銅がメインに使われている。什器にも銅を使用(上写真)。「日本家屋に使われてきた銅は、時間が経つにつれて輝きを放つ。ここにある作品と共有するものがあります」と
▲櫛で作られたマルタン・マルジェラのワンピース
▲COMME des GARCONS(コム デ ギャルソン)が発行していたビジュアルブック「Six」も展示
第436号(2018/03/25発行)13面