カトナ 新社長インタビュー
2018年05月01日
カトナ 新社長インタビュー
年商4・7億円で、婦人向けリサイクルブティック「Catona(カトナ)」を展開するデジャヴ(神奈川県平塚市)は3月1日、大河原健氏が代表取締役社長に就任した。新社長に今後の取り組みについて聞いた。
▲大河原健 社長
古着店と感じない店で「これからの40代客増やす」
―今後デジャヴをどう変えていきますか。
大河原 代表交代となりましたが、実は12年前 に、創業者である両親から経営を託されていました。ですので、今回を機に何か変えていこう!というよりも、これまで通りのスタンスでやっていきたいと思います。
―今後力を入れていきたいことは。
大河原 現在の中心客層は40~70代の女性。今後を考えると、これから40代になっていく人の取り込みを強化しないといけない。私も今40歳で同世代です。その世代は10代の頃に古着の流行があったが、その後豊かな時代に変わり、「古着は着ない」という感じだった。古着店と感じさせない店づくりで、これから40代になる方にも訴求していきたい。
―古着店と感じさせない店づくりとは。
大河原 肝は店内で提供する商品の質です。当社は買取りではなく、委託料をもらった上での委託販売で商品を集めています。360円からの委託料を設けることで、ブランド物や、ノーブランドでも良質な商品が自然と集まります。当社は東京と神奈川を中心にカトナを27店展開しており、委託販売期間の3ヵ月で、ぐるぐると商品を移動させます。1週間売れないモノは他店に移動というように、1店で1週間に移動させる商品は500~700点。その販売力が信頼され、お客様は商品を提供してくれていると思います。年に4万点以上のアパレル、靴、バッグ、財布などを集めていますが、商品の95%が個人客からの委託です。
―販売面での工夫は。
大河原 店頭では客層と同じ年齢層の女性スタッフが活躍してくれています。それがお客様にも親近感を提供できている。単価に関しては、ブランド服なら5万円のモノもありますが、中心単価はノーブランドで2000~7000円くらい。売り場にもゆとりを持ち、圧縮して商品を陳列することがないよう、お客様が窮屈な思いをせず、買い物を楽しめるようにしています。
―改めて、「カトナ」の名前の由来は。
大河原 「カトナ」と提案したのが自分でした。北欧圏の古い言葉で「コトーナ(意味:山小屋)」という言葉を元にしています。学生時代に、ヨーロッパでバックパッカーをした経験があるのですが、例えば山小屋は、避難民の誰が入っても歓迎され寝泊りできる場所。そういう所って大切だと思います。今後も、身近な商店街の中で、誰にとっても高品質な商品を提供できる店としてどんどん打ち出していきたい。直近では店舗数30の大台には乗せたいです。
第438号(2018/04/25発行)9面