海外の二次流通 ➡ アメリカ
急成長のファッションフリマアプリ
人気の理由は簡単な売買とコミュニティ
Poshmark(ポッシュマーク)
▲サイト内に自分のブランドを作るユーザーもいる
配送や決済はPoshmarkが代行手数料は販売額の20%
Poshmark(ポッシュマーク)はアメリカで人気急上昇のファッションに特化したフリマアプリだ。
同社CEOのManish Chandra氏によると、Poshmarkには300万人の人々が売り手として参加し、約800万アイテムを掲載。連日15万件の新商品が追加されている。2011年のリリース時にはレディースのみの扱いだったが、現在はメンズやキッズの商品も扱っており、メンズ商品の販売も速いスピードで伸びている。
人気の理由の一つは簡単に売買できることだ。ユーザーがスマホやiPadなどのモバイル機器で写真をアップロードすると、その商品に興味を持ったユーザーからフォローされ、購入される。購入が決まると、売り手のもとにPoshmarkから支払済みの郵送ラベルが届く。
売り手が商品の入った箱にそのラベルを貼って送れば、1~2日のうちに商品が買い手の手元に届く。最後に買い手が受け取り承認を出すと、売り手に支払いが行われる仕組みだ。
アクティブサイト滞在時間は20~25分 ユーザーの70~80%がリピーターこに見出し
売り手はInstagramに投稿するのと同じくらいに気軽さと手間で不用になった衣類を販売できる。また、商品を仕入れて、サイト内に本格的な店や自分のファッションブランドを作ることも可能だ。
同社は配送や決済のインフラに加え、ソフトウェアやソーシャルメディアを提供する対価として、売り手から販売額の20%をとっている。
もう1つの人気の理由はコミュニティづくりに注力していることだ。Poshmarkのアクティブユーザーは平均で1日に7~9回アプリを開き、1日に20~25分をサイト内で費やしている。それはFacebookなど主要SNSと同じレベルだ。
ユーザーの70~80%がリピーターで、その数はどんどん増え、それが成長を牽引している。クローゼットの服の投稿からスタートした女性のなかには、センスの良さにフォロワーがつき、月4~5万ドルの売上をあげている人もいるという。
同社は「日本、オーストラリア、カナダ、中国などアメリカ以外の国から商品も買いたい」というユーザーからのリクエストに応えるため、2018年から海外の人々もPoshmarkに売り手として参加できるサービスの展開をめざしている。
シリコンバレーのスタートアップ100社を紹介するインタビューメディア「The SV Startups 100」の取材でChandra氏は「これから5年で世界のファッションを一つのプラットフォームに集約したい」と語っている。
第440号(2018/05/25発行)13面