《仕事ができる人の1日》修理120台待ちのカメラ修理工房
2018年06月03日
仕事ができる人の1日
すべての機能をベストに戻す
修理120台待ちのカメラ修理工房
東京フィルムカメラ修理工房
代表 迫田 行弘さん
49歳。小学生の時、祖父にカメラの使い方を教えてもらったのがキッカケで、写真撮影を始める。サラリーマンだったが、4年前に老舗カメラ修理店で2年間修行を積み、2015年12月に独立。東京フィルムカメラ修理工房を開設した。デジタルカメラを使うのは仕事の記録用のみ。個人的にはフィルムカメラでしか撮影しないこだわり派。
フィルムカメラの修理工房を検索すると、ほぼトップに上がってくるこの工房。
代表の迫田行弘さんはほぼ毎日ブログとHPを更新。
修理したカメラ名とその特色、どのように修理したのかなどを詳細に書いており、このブログに検索が引っかかってくる。
現在、修理待ちのカメラが120台あるというこの工房。
機械式のカメラ以外にも電子制御式シャッターのカメラ修理もできる限り受け付けており、「ほかで断わられたお客様が持ってこられるケースも多い」と迫田さん。
平均修理単価は約2万円だ。
今、フィルムカメラのブームもあって、お客の3分の1は20代の若者。
迫田さんは部品取りをするためにジャンクカメラを購入するが、その相場もここ1~2年で3割ほど上がっていると感じている。
迫田さんが修理をする上で大切にしているのは「全ての機能をベストに戻すこと」だ。再びカメラを使いたいお客の気持ちを大切にしている。
迫田行弘さんの七つ道具
▲迫田さんの七つ道具であるドライバー、ピンセット、はんだごてなど
▲シャッタースピードや露出などを測定するカメラテスターで持ちこまれたカメラをチェックする
▲手では外せない、様々な部品を外す時に使っている
▲ラジオペンチの先はヤスリで削るなどして加工
▲30年以上前に初めて自分で購入したという一眼レフを持ち込んだお客に対応する迫田さん
▲仕事場には迫田さんが撮影した祖父・祖母の写真が飾ってある。迫田さんは祖父のカメラを何台も譲り受けている
第440号(2018/05/25発行)13面