「海外の2次流通」
「海外の2次流通」【番外編】アメリカでOfferUp(オファーアップ)、Facebook Marketplace(マーケットプレース)が人気のわけは?
2018年09月19日
直接会って取引!
アメリカでOfferUp(オファーアップ)、Facebook Marketplace(マーケットプレース)が人気のわけは?
シアトル特派員の柿崎麻菜香です。
シアトルも夏に到達したので、野外でのイベントが増えてきました。
夏と言えばアイス。たくさん食べたいので、週4のジムは欠かせません。
アメリカに住む人達に影響され、健康意識がものすごく高まりました。
シアトルにいる間に、マウントレーニア(あのコーヒーのパッケージで有名な山)でヨガをしたいです。
さて、以前の記事「メルカリってアメリカで使われているの?日本人留学生が知名度を調査」でメルカリについてアンケートをとった結果、メルカリ以上に他のサービスがよく利用されているのでは?という結果が出ました。
それが、フェイスブックの「マーケットプレース」とOffer Up(オファーアップ)」。どちらも日本のフリマアプリのように郵送で送ることもできますが、直接会って物を受け渡しする、というが一般的なんです。
今回は、その二つの売り買いアプリを使い、実際に売り手と会ってアイテムを購入してみました。
売り手とのやり取りが超楽なオファーアップ!
出典:Offer Up
オファーアップはアメリカで人気の、中古品の売り買いを行うプラットフォームです。
ユーザーはアプリ内のチャットで金額や引き渡し場所を決まったら、後は直接会って現金で取引を完了させます。
そんなオファーアップでは、売り手とやりとりする時間がかなり短縮できるんです。
まず、欲しいアイテムを見つけて、そのアイテムのページに行きます。
そして、写真の左下「ASK」と書いてあるところをクリックすると、直接取引相手との個人的なチャットページが使えるようになります。
出典:Offer Up
上記の写真のようにページを開けば自動的に、「まだこの商品はありますか?」、「このアイテムを買いたいです」、「今日会えますか?」といったメッセージのオプションがすでに打ち込まれているので、メッセージを打つ時間もカットされます。
あとは気になる部分を直接チャットで質問する事もできます。
自宅までデリバリーしてくれるの!?
出典:Offer Up
(今回私が、オファーアップで買った商品がこの電子レンジです。)
上記の写真が実際の投稿です。
写真一番下の詳細には、「4ヶ月使用、ほぼ未使用、購入価格は60$(日本円で約6500円)」と書かれています。
これを見つけた瞬間!思わず「安っ」と売り手であるアンダーさんにメッセージしました。
競争率の早いオファーアップでは、すぐにメッセージをしないと商品が売り切れてしまうことが多々あります。
出典:Offer Up
柿崎:「まだこの商品はありますか?私は車を持っていないので、家まで届けてくれますか?」
アンダー:「(プラス10
柿崎:「ちゃんと動きますか?」
アンダー:「ばっちり動きますよ!数えるほどしか使ってません。確認したところ、今年の2月に買ったばかりですよ。」
電子レンジを手で持って帰るのは厳しいのでダメ元でお願いしたところ、すんなりと10
この後日時を決め、次の日に電子レンジを譲ってもらうことに。
(車で電子レンジを持ってきてくれたアンダーさん)
翌日、予定の時間20をすぎても本人からのメッセージがなく不安になりアンダーさんにメッセージ!「今から家を出るよ」となんともアメリカンな感じ!
5分後、私が家の外で待っているとアンダーさんの車がやってきました。
車の窓が開き「Manakaかい?」とお互いに本人である事を確認。
顔が見えなかった取引相手と会うのが少し不安でしたが、フレンドリーなアンダーさんは、「どこ出身なの?」「日本に行った事あるよ!!」など質問してくれたので、気まずさはなかったです。
「来週アラスカに引っ越すから、電子レンジを買ってくれて助かったよ。」
今回の売り手のアンダーさんは、アラスカに次の週に引っ越す予定だったんです。
そのため、不用品や持っていけない大きめの家具や電化製品はオファーアップで売り、少しでも荷物を減らしたいと言っていました。
確かに思い返せば、アンダーさんのメッセージの返信が早かったので、引越しのために
買い手を早く探したかったのかも知れません。
そんなこんなで「重いから部屋まで電子レンジ運ぼうか?」と、セッティングまでしてもらいました。アイテムに大きなダメージなどないか確認し、玄関先で25
アンダーさんと会って取引を終えるまで、たった3分ほどでした。
警察署で待ち合わせも可能
出典:Offer Up (取引ができる公共施設)
今回は私の家まで来てもらいましたが、オファーアップでは自宅以外にも待ち合わせ場所を近所のコミュニティースペースに設定できるんです。
こういったエリアは、防犯カメラや人目に付きやすい場所なので、売り手と買い手が安心して取引できるようになっています。
アプリではマップから待ち合わせ場所を選択すれば、自動的に相手側に通知されるので、住所をわざわざ入力する手間もありません。
画面のように、レストラン、カフェ以外にも、警察署(緑色の帽子のマーク)で取引ができます。
出典:Offer Up
このマークの目印のあたりで取引します。
フェイスブックでも物が買える!!
2つ目にアイテムを手に入れたのは、フェイスブックのマーケットプレース。
アメリカで暮らしていいると、友達や家族との連絡にフェイスブックのメッセンジャーを利用したり、気になるイベントをチェックする、日本よりもフェイスブックの利用頻度が高いように感じます。
フェイスブックの中には、物の売り買いをするためのコミュニティーページが作られているんです。そこで同じ目的を持った人が集まってメッセージや物のやりとりを行っています。
出典:フェイスブック(実際に私が入っているグループ、"ショアライン大学の"教科書売り買いコミュニティーサイト")
私は、4つのグループに入っています。
例えば、教科書や学業に必要なアイテムを集中的に探せる学校自体のグループ。
キャンパス内で取引をするので安心です。
学生だけでなく社会人でもシェアハウスに住んでいる人が多いので、近くの大学の「シェアハウス探してます」や「学生内の家具売り買いサイト」などのグループなどにも入っています。
出典:フェイスブック
(シアトルの家探しコミュニティーサイト)
FBマーケットプレース使ってみた!
出典:Facebook
そんなマーケットプレースで見つけたのが、このPOLOの鞄。
コンディションもよくて、見た目も気になるところはありませんでした。
フェイスブックのマーケットプレースはオファーアップ同様に商品の説明はかなりシンプル。
「Polo Assan 鞄、三年前に購入、商品状態良し、ピックアップ場所はキャピタルヒル」としか書いてありまん。
日本人が見たらものすごくアバウトだと思いますよね!?
ですが見ている側もほとんどスクロールしないで全ての詳細がパッと短時間で読み取れるので、即決購入に繋げられる鍵になっているのではと思いました。
ディスカウント秒速!!!
出典:Facebook
普段は中古アイテムを売る事が多かったので、買い手として初めてディスカウントができるのかどうか、売り手であるカレンさんに半信半疑で聞いてみました。
柿崎:この商品はまだありますか?20
カレン:25
と言った感じで-5
え!本当にこんなに早く決めていいのと驚きはありましたが、スムーズに場所と日時をチャット内で決め、会う事になりました。
送られてきた住所はなんとちょー近所。
自宅から、徒歩3分以内に今回鞄を売ってくれるカレンさんの自宅アパートメントがありました。
(鞄を売ってくれたカレンさん)
受け取り当日、カレンさん家のアパートまで向かっていると、一人の女性が鞄を持って待っていました。
「Manaka?」カレンさんから話しかけてくました。
今回は時間通り2人で会うことができほっとしたのを覚えています。
「名前が見慣れない名前だから、外国の方だと思ってたから、しっかりあなたがたどり着けるのか心配してたのよ!」とカレンさんの冗談を挟みつつ、なぜマーケットプレースを使っているのか聞いてみると、
「私1ヶ月後にハワイに仕事で引っ越すのよ!エクスペディアで働いてるんだけど、転勤が2年おき位にあるの」と、ハワイへの荷物整理のためにマーケットプレースを使っていたんです。
仕事で転勤が二年ごとにあるカレンさんは、いらなくなったものは常にマーケットプレースに出していると言っていました。
取引の間に、お互いシアトルに住んで2年ということが分かり、取引そっちのけでアメリカでのキャリアの話などしていました。
どんなにくだらない雑談でも、一人一人とコミュニケーションを取るのがアメリカ流。
なんだかんだ10分ほど喋り込み、アイテム詳細に記載されていなかった傷などがないか確認し、カレンさんに現金25
帰り際「この鞄は私が仕事を始めた3年前に買ったの!ノートパソコンも入るし便利よ。」とカレンさんが最後に一言。
「これからたくさん使うね!」と言って私は家に向かいました。
2回目の取引相手は女性で、自宅から受け取り先まで非常に近かったので以前より不安はありませんでした。
むしろ直接売り手と会い、会話を楽しみながらアイテムの受け取りができので、お互いにメリットがあるんじゃないかな?と思いました。
ご近所同士のほうが効率的
実際に会って取引をするオファーアップとフェイスブック上のマーケットプレースを買い手として使ってたのは初めだったので、正直不安もありました。
なぜかというと、アメリカに来て以来、多くの不良品と遭遇してきたからです。その度に、お店に返品しに行ってました!
今回の2回の取引で感じたのは、日本のフリマアプリより使いやすいんじゃないかということ。
まず、買い手は近所でアイテムを探せるので利用しやすい。
物を直接受け取ることができるので、安心感がグッと上がります。万が一不良品であっても、その場でキャンセルやディスカウントの交渉もできます。
個人的には、直接売り手と買い手が会うことでお互いの顔が見れるのも好きなポイントです。日本のフリマを使っていて「どんな人が売っているんだろう?」と何度も思った事があったので、実際に会えた時は嬉しかったです。
会って話をしながら、短い時間でもその場を楽しむアメリカンスタイル。
ネットの普及により人と実際に関わる事が減ってきていますが、オファーアップとフェイスブックのマーケットプレースは、中古商品が人と人を繋ぐ一つのツールになっていると思います。
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