《携帯&スマホAtoZ 第77回》消費者に安定した状態の端末を提供
2018年09月19日
第77回 消費者に安定した状態の端末を提供
第74回で触れました、総務省「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」報告書内の提言を受けて、7月6日に「リユースモバイル関連ガイドライン検討会」が設立されました。今回はこの検討会が中古携帯業界の未来にどう影響を与えるのか伝えします。
中古端末の各社共通格付けで
消費者に安定した状態の端末を提供
まず組織の概要と組織図です。
《発起団体》
中古携帯業界団体リユースモバイル・ジャパン(RMJ、粟津浜一会長)、携帯端末登録修理協議会(MRR、永田淸人理事長)
《オブザーバー》
総務省
《目的》
リユースモバイルの流通に係る以下の検討項目についてガイドラインを作成し、広く業界企業に利用していただけるよう周知するなどの取組を進めること
①リユースモバイルの格付け基準、機能・性能の確認方法について
②リユースモバイルの個人情報の取扱い、データ消去について
③リユースモバイルを扱う企業が具備するのが望ましい要件、リユースモバイルを扱う人材の育成について
《検討項目》
各社バラバラで対応していた端末の格付け基準やデータ消去、トレーサビリティーなどをガイドライン化する
スケジュールは、9月末にガイドラインをとりまとめ、10月中旬には両団体のHPにてガイドラインを公開する予定です。
この検討会で中古マーケットの将来はどうなるでしょうか?
これから取りまとめされるガイドラインの内容によりますが、B2BやB2Cの共通の格付けランクが設定されるため、Bからの仕入時に、状態の齟齬がなくなり、消費者も端末状態を確認して安心して購入できるようになりそうです。
また、中古端末を売る上で一番ネックとなっている個人情報の取扱やデータ消去は②で解消されるはずです。③は業界全体の透明化や健全性に寄与するでしょう。ガイドライン取りまとめに関していくつか課題はあるものの、基本的には業界拡大につながるはずです。リユースモバイル・ジャパンに興味がある方は、リユースモバイル・ジャパン事務局までお問い合わせください。
第447号(2018/09/10発行)11面