ゲオ中古売上1000億円に迫る
2019年01月15日
中古売上げランキング2019
2018年の「中古売上げランキング」BEST250がまとまった。首位を独走するゲオホールディングスの中古売上高が1000億円に迫っている。ランキングとともに各社の動向を紹介する。
ゲオ中古売上1000億円に迫る
リユース売上高が1000億円を超える企業が今年誕生することになりそうだ。業界トップを走り続けるゲオホールディングスの中古売上高が前年比12%増の994億円となり、1000億円が目前となった。ゲームや中古携帯等のメディア系リユース、古着を中心としたアパレル系リユース共に伸びた。今期の中間決算ではアパレル系が好調を維持しており大台を超える見通しだ。
2位は787億円でブックオフグループホールディングス。昨年にはホールディングス化へと舵を切り、業務資本提携を結んでいたヤフーと資本提携を解消した。収益改善を図っている。3位には初登場の大黒屋が446億円(本紙推計)で入った。チケット・金券の買取販売店をFC店も含めて全国に展開。取扱い商材はブランド品やその他の商材へと領域を広げてきている。4位はブランド品等の買取販売を行うコメ兵で中古売上高は390億円。中国企業との合弁で昨年9月末に中国1号店を出店。タイにも合弁会社を設立するなど海外展開を加速させている。
一方、国内市場に対してはアパレルやスニーカー事業を手掛けるイヴコーポレーション、アンティーク時計・ジュエリー等の販売を行うシエルマンを買収する動きも見せている。ブランド品の買取専門店「なんぼや」等を展開するSOUは、315億円で5位。昨年3月に東証マザーズに上場を果たした。買取専門店の出店を再加速させ、業績の拡大を図っている。また、昨年9月には小売専門店の「アリュー」2号店を大阪心斎橋にオープンした。バッグや時計等の資産価値を見える化するアプリ「miney(マイニー)」もユーザー数を拡大させており今後どのような展開になるのか注目を集めている。
6位の甲南チケットは、関西を中心に店舗展開するチケット商の大手。昨年6月には同業で関東圏を中心に展開する富岡開発により買収された。屋号はそのままで事業を継続していく。市場縮小を背景にチケット業の再編は今後も進むと見られており、規模拡大により生き残りを図る考えだ。
▲甲南チケットは関西を中心に金券ショップを展開
7位の大黒屋ホールディングスは、国内にブランド品等の買取販売及び質店を展開。国内でで培った経験やノウハウを海外展開に活かす考え。中期経営計画において、2021年3月期には売上高で483億円を計画。英国や中国における事業拡大に加え、米国や欧州でのeコマース事業や店舗展開を開始し、グローバルでナンバー1企業を目指すとしている。中古ブランド品等におけるグローバル展開においては、コメ兵やSOUよりも先行しており、どう巻き返しを図るのかが注目されている。
第455号(2019/1/10発行)1面