インサイトテック、内容分析し企業に販売
2019年03月13日
▲不満を最大10円で買取る「不満買取センター」
あなたの不満、10円で買取
内容分析し企業に販売
消費者から不満を買取る「不満買取センター」が関心を集めている。運営元のインサイトテック(東京都新宿区)ではウェブやアプリに投稿された不満を1日に1万件、最大10円で買い取っている。それらを解析し、企業の商品やサービス開発等に一役買っている。同サービスでは、過去投稿された内容の類似や特定個人の誹謗中傷は除き、特定の店舗や商品・サービスから人間関係まで、あらゆる世の中の不満を買取る。
同サービスに組み込まれたAIが投稿された不満に対し1~10ポイント(以下、Pt)を査定し付与。1Pt1円の換算で、500Pt貯めれば500円分のアマゾンギフト券に変えられる。現在約40万人の会員がおり、半数以上が女性。特に主婦層の利用が多いという。同社では、集約された不満や意見を活用したい企業に向け、データの抽出・解析を行い、レポート内容を販売している。同社はこれまで、メーカーやサービス企業など100社以上に対し成果を上げ、最近では一部のリユース企業からの引き合いもあるという。
「あるフリマアプリに関するものでは、累計5万件の不満が届いているように、サービスの普及と関心の高さに合わせ投稿は増えるもの。当サービスに集まる不満は、一般的なアンケートやSNSでは得られない、ノンバイアス(偏りのない)かつサイレントマジョリティだからこそ価値が高い」(伊藤友博社長)同社は京都大学との産学連携により構文解析技術を活用している。その最新技術と自社のマーケティングの知見を掛け合わせビジネス展開をしている。
第459号(2019/03/10発行)4面