《全国ダーツの旅☆大阪府》ドクターレザー、他店でバッグ染色に失敗し復元願って駆け込んだ女性客
2019年06月23日
リサイクル通信 全国ダーツの旅
~大阪府 編~
ダーツの矢がささったエリアのリサイクルショップに取材するコーナー
他店でバッグ染色に失敗し復元願って駆け込んだ女性客
ドクターレザー(大阪府大阪市)は革製品全般の修復・修理を本部と取次店を通じて手がけている。3年ほど前、60代の女性がシャネルのバッグを持って本部を訪れた。
他の修理店で赤に染め直しを頼んだら、バッグは色落ちし、チェーン内の革は抜かれ、汚れたままで渡された。使用できる状態にして欲しいと訴えたが、「これが染めの限界です」の一点張り。困ってちゃんと直してくれるところをネットで探し、ドクターレザーに辿りついたという。
▲他店が染めたバッグ(上)と染め直したバッグ(下)
リペア歴30年の職人が見たところ、そのバッグには靴の塗料が使われ、分厚く染めが施されていた。染められる前の状態に戻さないと修復は不可能と判断。時間をかけて塗料を剥がし、傷んだ皮には栄養を与えて元気さを取り戻したうえで、お客と相談して元の色が残らない茶色に染め替えることにした。さらにチェーンの汚れを落とし、新しい皮をチェーン内に取り付けると、新品のようなバッグに生まれ変わった。
女性からは、「お気に入りのバッグが使える状態で戻ってきてくれて嬉しい!」と大感激された。バッグの修復・修理には、高度な知識や技術力が必要だ。同社には提携先のメーカーやブランド店のほか、一般のお客から他店で施術に失敗したり、百貨店やメーカーに断られた物を依頼されることも多いという。
第465号(2019/06/10発行)17面