《シェアでいこう》souco、倉庫と短期利用者をマッチング 空きスペースを有効活用
2019年09月05日
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~経済を変える!?最新シェアリングエコノミー動向~
倉庫と短期利用者をマッチング
空きスペースを有効活用
▲倉庫を短期で借りたい企業、空きスペースを有効活用したい業者をマッチング
物流倉庫のシェアリングサービス「souco」を運営するsouco(東京都千代田区)が物流事業を行う会社やVCなど計5社から4億円の資金調達を行った。同サービスは倉庫を貸したい事業者と、倉庫を一時的に必要とする事業者のマッチングを行う。物流業界の課題やサービスについて中原久根人社長に話を聞いた。
--まずはどんなサービスなのか教えてください。
soucoに登録されている物流倉庫から、立地・料金・利用期間・設備などの条件を設定し、条件に合う物流倉庫とそれを探している事業者をマッチングするシェアリングサービスです。
--どのような需要を狙ったサービスですか?
この業界って整っていないんです。業界では3年以内の契約を短期と言います。倉庫側は短期で貸すと一定期間遊休になるので、5年、10年などの長期で貸したいんです。また物流倉庫は20%空きがあると言われていますが、「今すぐ貸します」という倉庫って少ないです。借りられる倉庫は少ないのに、短期利用の需要は大きい。例えば「期間限定でキャンペーンをやりたい」「抱えた在庫を一時的に保管したい」などですね。
--利用シーンは?
飲料、食品、家具、家電、おもちゃなど幅広いです。夏に売れるスポーツ飲料は、夏だけ在庫のストックが増えたりするので需要があったりします。もちろん、リユース業界でも買取で抱えた在庫など一時的に保管することもできます。在庫変動が激しい業界での利用シーンが増えると想定しています。
--今後の展望は?
まずは物流倉庫の登録事業者数を増やすことです。物流倉庫の事業者は3万事業者くらいと言われています。うち10%の3,000事業者を2020年までに登録してもらえるようにしたい。物流倉庫に営業して登録事業者を増やしていきます。物流倉庫って本当に遅れています。長期契約が多いため、10年のスパンで倉庫が10%空いているような感覚です。需要はあるが緊急のとき、倉庫をどのように探せばいいのかわからない。貸す側、借りる側にサービスを都合よく活用してほしい。
第470号(2019/08/25発行)14面