【個性が光るリユースショップ】アンティークマーケット吹上(愛知県名古屋市)
2019年09月23日
個性が光るリユースショップ
~アンティークマーケット吹上(愛知県名古屋市)~
巷には新しいリユースショップが増えている。いまだにリユースショップに対して抵抗感を抱く人はいるが、それを覆すような新しいアイデア・提案で魅せる店が登場している。
600坪のアンティークショップ
国内外の骨董を5つのフロアで販売
ビルの大半がアンティークショップで、全体で600坪もの広さを誇り、フロアごとにテーマが設けられている。7Fにはガーデンカフェ&バーとテラスがあり、食事や寛ぎの時間が楽しめ、屋上からは名古屋名所のひとつ『100メートル道路』が一望できる。
同店は主に英国や仏、ベルギーなどの西洋の骨董品と日本の骨董品を扱う。主な商材はダイニングや椅子などの家具。年に2回行う海外への買付けと国内での出張買取で商材を仕入れ、9割方を店頭での販売に回し、一部を自社EC上に出品している。売上高は1~2億円の間。
1Fと5Fは西洋骨董家具、2Fは建具・和家具、3Fはパイン家具・ガーデン雑貨、4Fは骨董と、各階で商材のテーマが異なる。今の流行は北欧スタイルで、英国製のブランド「ERCOL(アコール)」が人気だ。
7Fにはカフェ&バー
屋上から名古屋の街並みを一望
7Fには庭園付きのカフェとバーがあり、その上にはテラスが用意され、貸切もできる。商品を購入するかどうかをカフェで検討する客がいたり、カフェとアンティークショップを行き来して長時間滞在する客もいる。100万、200万円を超える家具がある一方で300円程度で買える白磁があるなど商品は多岐にわたる。
「一日中過ごせる店になっている。お客は女性の方がやや多く、20~30代の若い夫婦や学生さんもよく来る。カフェを目的に来て、来てみたらアンティークショップだと知ってついでに回る人もいる」(スタッフ石山京子氏)
同店が盛り上がるのが例年10月、11月のどちらかで開催される開店記念祭だ。海外で買付けた商材が入荷するタイミングで催し、通常の約4倍客が増える。
こうしたリアル店舗の強みを持つが、一方でEC上での販売やSNSでの発信などネットが課題だ。今後同店が実店舗の強みをどうネットと連携させるのかが注目される。
第471号(2019/09/10発行)15面