空紙堂、少女漫画家が運営するお堂のリノベ古書店

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空紙堂、少女漫画家が運営するお堂のリノベ古書店

2019年12月07日

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リユースが地方を変える ~神奈川県三浦市~

神奈川県三浦市。県内の市で唯一「消滅可能性都市」と言われ人口流出が続く。しかし三浦を愛し三浦を楽しむ移住者によるリユース店があった。人口減に負けない、これからのリユースショップの姿を示す店を紹介する。

穏やかな潮風の吹く三浦市穏やかな潮風の吹く三浦市

漫画家運営の古書店
お堂リノベし町おこし

【空紙堂】DIYの棚にレトロな本が並ぶ

空紙堂(神奈川県三浦市)は、寺院のお堂をリノベーションした古書店だ。少女漫画家の藤臣美弥子氏が運営。1000冊以上の古書を販売するほか、イベントを主催し、町おこしを行う。

藤臣美弥子氏

ブックカフェに憧れていた藤臣氏は、本瑞寺のお堂を譲り受け、7月に古書店をオープンした。広報活動は看板を道端に置くのみ。しかし多い日には10名ほどがのれんをくぐり、数時間滞在するお客もいる。手作りの棚には、手塚治虫や宮崎駿をはじめ戦前戦後のレトロな本が並ぶ。

土日のみ開店、風雨が強いと古本の湿気対策のため閉店。気まぐれな運営だが、今後はフリースペースとしての活用も目指す。「お茶があれば出すし、近くの店で出前をとって店内で食べてOK。ふらっと立ち寄ってほしい」(藤臣氏)

現在、藤臣氏は空紙堂を運営する他、漫画の執筆や指導、無人古書店「烏兎舎」、不定期古本市「三崎ブックポート」を開催するなど、精力的に活動している。古本を通じた町おこしの今後に注目だ。

第476号(2019/11/25発行)17面

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