ユナ厨房、店舗設計サービスに注力 「少ないお客様と長く付き合う」
2020年01月15日
厨房機器の買取販売を手掛けるユナ厨房(群馬県館林市)が、店舗設計サービスに注力している。一昨年まで無償だったが、昨年より有料としている。地方の飲食店の数が減る中、「少ないお客様と長く付き合う」(五十畑隆宏社長)戦略で、業界での生き残りを図っているという。
五十畑隆宏社長
同社はここ4年、物販事業が伸び悩む中で、サービス事業を強化していた。火災保険の販売代理店ともなり、「飲食店を開業する方をトータルアシストできる体制」(同社長)を整備していた。一昨年まで無償提供していた設計サービスは、「地元で飲食店設計までできる中古厨房店は少ない」(同社長)という背景から、特に北関東や埼玉などから引き合いを集めていた。買取りや商品の販売・納品といった通常業務と、設計業務を社内で分業し上手く回り始めたことで、正式な有料化に至った。現在、総工費の5%〜を設計管理費としている。
五十畑社長は、「地方の飲食店は都会よりも入れ替わりのサイクルは遅く、また当社がここ4年で設計を手掛けた飲食店のうち、7割ほどは今も営業を続けているのでは」と話す。設計を請け負った飲食店とは都度、購入や修理などの要望を受けるなど関係性を長く持続できているという。
同社は実店舗を1店運営し、店舗やヤフオク!等のネットで販売している。仕入れは、飲食店の廃業や移転案件や、古物市場から行っている。
ユナ厨房の店舗外観
第479号(2020/1/10発行)15面