三越伊勢丹のドレスシェア、9割試着で百貨店への来店促進
2020年01月17日
三越伊勢丹(東京都新宿区)の銀座三越では、18年8月からドレスシェア「CARITE(カリテ)」を運営。アプリDLは1万を超える。百貨店の実店舗とネットの融合策として誘客に成功し、当初4カ月の期間限定サービスだったが現在も継続している。
銀座三越CARITEコーナー
デジタル事業部新規事業ディビジョンの林浩子氏は、「試着ニーズが多く、お客の大半が事前に来店している」と話す。もともと来店不要のアプリとして企画されたCARITEだが、現在9割以上が事前来店、試着した上でサービスを利用する。
要因は、ターゲットをオケージョン目的の女性に絞ってサービス展開したこと。実際、ユーザーの7割が結婚式に行く際の服を求める。そのためスタッフも、利用状況をヒアリングした上でコーデやマナーを提案。気軽さも相まって、普段では選ばない服に挑戦できた、という声が寄せられているという。
さらに、店舗誘客によりクロスセルを実現。約1割のお客がサービスの利用時に商品を購入しており、売上増につながっているようだ。
三越の提案で普段着ない服に出会え、返送時にクリーニング不要という手軽さで、アンケートの総合満足度は94%に達した。現在は20ブランド400着を2泊3日から利用可能。価格は上代の3割程度。
第479号(2020/1/10発行)17面