ギャラリーレア、攻めの営業で海外取引比率6割今後は商材の多様化を目指す
2020年01月21日
直撃!急成長企業
ギャラリーレア(大阪府大阪市)の業績が好調だ。同社はブランドバッグや腕時計の売買、ブランド古物市場を運営。19年2月期の売上は前年の80億円からほぼ倍増して152億円だった。太田延彰社長に急成長の要因、アドベンチャーに買収されて起こった変化、そして今後の展望を聞いた。
太田延彰社長
--売上が増加した背景は?
海外業者との取引が増えたためです。従来は訪日外国人客が中心でしたが、現状はそれだけでなく海外業者との直接取引の量が増えています。待ちの営業ではなく攻めの営業をしたということです。今、売上に占める海外比率の割合は6割を超えています。
--具体的には?
2017年11月に香港に子会社を作り、そこを拠点として北米やヨーロッパの業者と取引しています。また国内では専門的にネット上で海外と取引するチームである海外営業課を設け、現在5名が在籍しています。もちろんインバウンド客に向けた取組も従来通り進めており、各店舗に必ず一名は英語に堪能なスタッフがいます。国籍でいうと、韓国人、台湾人、中国人、タイ人が在籍しています。新卒は留学経験のある学生を狙って採用しましたね。ですから社員のうち30名近くが外国語を操れるスタッフです。
--なぜ海外を重視するのか?
日本人のお客だけでは先細りすると考え、日本で買って海外へ売るという方針を固めていました。それが実を結びました。
--アドベンチャーに買収されました。
これまでもweb集客には注力してきましたが、親会社のノウハウを借りて、感覚的に言うと1やってきたことを5や10に伸ばしています。具体的にはリスティング運用の効率化を図り、Googleマイビジネスの運用を強化しました。数字は言えませんが、宅配買取のページをリニューアルしたら問合せ数は爆発的に増えました。
--今後1年で新しく始めたいことは?
まだ構想段階ですが、カメラ、楽器、携帯、金券などの商材の扱いを始め、商材の多様化を目指したいです。今期の反省点は販売単価を上げ過ぎたことで、今後はもう少し利益率の高い商材を揃えたい。今は経済的に不安定な状態で、景気のブレに影響を受けやすい業態としてはそろそろやり始めるべきことだと思います。金券は違いますが、日本から海外へ輸出できる商材がいい。そうした商材を扱う古物市を始めてもいいのかなと。
第479号(2020/1/10発行)19面