さいたまオークション、特徴は競りの早さ成約率99%の道具市
2020年01月22日
古物市場データ
ピンクのパーカーを着た人物が振り手の鈴木盛之氏
会 場 埼玉県さいたま市見沼区大谷457-3
開催日 毎週月曜日
時 間 12:00〜14時半ごろ
種 類 道具系平場市
振り手の鈴木盛之氏は太い声で威勢よく場を回していく。「シャープ、アクオス、15年、リモ(リモコン)なし、19インチ、六五で行こう!」場が鎮まると、「(馴染みのお客がテレビを買った際に)これ、割れてればいいのになぁ」と冗談を飛ばして笑いを誘う。ここはいつでも声が飛び交う賑やかな市場だ。
同市場の特徴は競りの回転の早さだ。鈴木氏はメーカー、サイズ、年数、フィルター・リモコンの有無、キズの箇所など、出品された商品情報を一息にまくしたて、またその際に独自の略語(リモ→リモコン、パカ→扉が開いた状態)を駆使し、商品説明から落札までを10秒以内に完結させることを心がける。それぞれ200台づつ備えられた板台車やかご台車を使用しながら、スタッフ7名と有志の参加者を合わせた十数人で荷物移動と積込作業を行うことで、荷運びの作業も滞りなく進む。その結果競りの開始から撤収までを2時間半で終えるという。
荷運びが迅速に勧められる
今では参加企業に占めるネット業者の割合が8割に伸びたという。出品の大半は家電だが、最近では厨房機器の割合が増えてきており、「今後もその傾向は続く」と鈴木氏は説明する。
厨房機器の取扱量が増えている
「ここ3、4年でかなり変革を試みている。出品物の精査を始めて不要と判断した商品を省いたところ、従来は6割近くだった成約率が今では99%にまで跳ね上がった。前回の競りで不成立だったのはマッサージチェア1台のみ。変革の結果、9割近くの参加企業がごっそりと入れ替わって、若い人が増えた印象」(同氏)
平均出来高:400万円
平均出品数:2トントラック30台分
平均参加社数:40社前後
会員企業数:700社
平均年齢:30代
入会金:3万円
参加費:2000円
売り歩:5%
買い歩:0%
取扱商材:家電、家具、厨房機器
成約率:99%
第479号(2020/1/10発行)20面