テンポスHD、ビデオ会議で厨房競り センター3拠点で始動
2020年01月28日
テンポスHD(東京都大田区)がビデオ会議システムを用いた、厨房機器の競りを始めた。同社の店舗同士で競り合う。12月より戸塚、大阪、福岡の買取センターで始動。通常はセンターが定めた仕入値で各近隣店に買い取ってもらい、在庫供給するのが主だった。競りにより店舗競争を促し、成長を図る。
ビデオ会議システム「ズーム」を用いて厨房機器を競る
同社は中古厨房店「テンポス」を全国に58店展開。また12拠点にわたり買取センターを設け、そこからエリアごとに在庫供給をしている。これまでの自動供給型は一部継続しているものの、今後は競りのウェイトを大きくする。
12月より3拠点で始動してから、今年1月9日時点でのべ176商品を競った。最高値の落札は、28万円の食洗機だった。これまでにのべ21店舗が参加し、全体の出来高では756万円を上げた。「従来の自動供給型として想定した場合の金額に当たる670万円を上回った。実際に販売までに至ったかの効果測定については、今後精査していく」(テンポスバスターズ 上田雄一郎取締役)
テンポスバスターズ 上田雄一郎取締役
今後は競りを行うセンターを順次増やすほか、同業他社にも参加の門戸を広げる考え。従来はセンター側が買取値、店舗供給の際の仕入値、店頭売価を定めていたが、競りによって店舗ごとで仕入値や店頭売価が異なってくる。「店舗従業員も、市況に合わせて仕入値や店頭売価を見定め、感覚を養うことが重要」(同取締役)
現場主導でエンドからのニーズの汲み取りや適正価格判断を行い、利幅拡大を目指す。
第480号(2020/1/25発行)3面