競りも"リモート"で 新型コロナで参加者が急増
2020年03月28日
新型コロナの感染者拡大の影響で、ブランド品の業者間ネットオークションへの参加者が急増している。
主なブランドネットオークション
大手が続々参入 ネット競り元年
ブランドネット競りの先駆者オークネットCPには2月に新規の申込が約50件寄せられた。「リモートワークが広がる中、売買が遠隔で行えるネットオークションの存在が見直されている」と飯田雅則GMは話す。また、エコリングでも1月と比べて2月は申込者数が2倍に増加。「競りに参加するアクティブユーザーも2割増しになっている」(合田香織常務)。感染リスクを嫌うバイヤーにとって、ネットはその受け皿になっているようだ。
ものばんくは4月、JWAも5月から参入を表明しており、新型コロナを契機にネット競りが盛り上がりそうだ。ものばんくの吉田悟代表は、「今年はネットオークション元年になる」と見る。ただ、国内の大手バイヤーは現物の下見ができるリアル競りへの参加が根強く、一筋縄ではいかなそうだ。
エコリング4月に海外バイヤー対応
そのため、高値で買ってくれる海外バイヤーの誘致がネット競り成功のカギを握りそうだ。オークネットやバリュエンスは既に獲得強化に乗り出している。エコリングも4月頃から海外バイヤーの誘致を図るために英語と中国語に対応する。「これまでも海外バイヤーから参加の要望がありました。また、国内にいる外国人からは言語の問題でハードルが高いと言われていた」(合田香織常務)。
同社では香港やタイ、シンガポールにある現地法人を軸にバイヤー獲得を図っていく考えだ。ものばんくも中国をはじめとした海外バイヤーの誘致を見込んでおり、争奪戦が始まりそうだ。
第484号(2020/3/25発行)3面