キングファミリー、FC開始から20周年「今後は、販売専門の古着店強化」
2020年04月20日
Anniversary
国内で約100店にわたり古着店チェーン「キングファミリー」「ちゃくちゃくちゃく」を展開する『Kurokawa(兵庫県高砂市)』が、FC事業開始から20周年を迎えた。業界の振り返りと、今後の注力ポイントを黒川芳秋社長に聞いた。
Kurokawa(キングファミリー) 黒川芳秋社長
--FC事業開始から20周年を迎えました。
黒川 当社は故繊維の会社から始まり、買い取った古着を捨てずしていかに有効活用できるかを課題としてやってきました。当社が立ち上げた古着店には、20年でのべ51社がFCとして参画し、今27社が加盟しています。
--ここまでを振返ると。
黒川 当社が初めて店舗を出してからは28年になります。90年代初頭は古着をはじめ、リサイクル店もあまり世間に馴染みがなかったと思います。その中で当社が、生活に実用的な古着を安く買い求められる店として打ち出したことと、一度に大量の古着を1kg単位で量り買いするシステムを確立したことで、古着が社会で身近な存在に近づけたかなと。
--御社は海外販路を強みに、売り切らないモデルで存在感を高めてきた印象があります。
黒川 20年で買い取った古着は数にして7億点。うち1.3億点は国内再販をしてきましたが、残りは海外の故繊維業者に卸したり、カンボジアに出店した古着店で売ったりしてきました。最終的に海外にまで回せる仕組みを自社で持っていることは何よりの強みです。
--今後注力することは。
黒川 買取りをしない販売専門業態のちゃくちゃくちゃくの強化が1つですね。当社では、法人からだぶついた古着の在庫や下取り品を請け負うこともやっています。物が増えていく中で、これまではキングファミリーで売り切れなかった物をちゃくちゃくちゃくに回す仕組みが主流でしたが、直接ちゃくちゃくちゃくに回すこともやっています。
--本部から在庫を完全供給する仕組みですね。
黒川 まだまだ試験段階ですが、一部のキングファミリーでは買い取ったものを本部に送ってもらい、値付けなどのバック業務のすべてを本部で行っています。すると、店側は販売に集中できます。今FCジー1社で展開できている店舗は平均2.7店。もっと出店を増やせれば、オーナーさんの満足度に繋がりますから、支援強化できればと思います。
第485号(2020/4/10発行)13面