個人にも企業にとってもSNSの利用が日常となった今、リユース業界での活用実態はどうだろうか。各企業や店舗にうかがい、活用ぶりや投稿する上での独自の工夫を聞いてみた。
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高山質店(福岡県筑紫野市) |
同業者の情報収集や
ヤフオク!販売に
高山質店では2018年よりSNS活用を開始。買取顧客の獲得のため、金の買取相場を毎日アップしている。また、「フェイスブックでは同業者の取り組みが写真付きでわかるため、情報収集や勉強にも使っている」(古賀美幸社長)という。そのほかには、ヤフオク!出品時にも情報を発信する等活用している。質店に興味のない人や知らない人に向けた発信をどう行い、新規獲得に繋げるかを課題としている。
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JAM TRADING(大阪府大阪市) |
福嶋政憲社長 |
「リール」活用、
動画と投稿を組み合わせ
JAM TRADINGではお客との接点づくりのため、セール情報を伝えている。インスタ内機能のリール(動画コンテンツ)を投稿と組み合わせ、工夫している。インスタライブも活用することで「店舗の楽しさを表現することも大事」(福嶋政憲社長)。フォロワーから問い合わせがあった場合にDM機能を用いて値段、サイズ、在庫状況などについて説明したり、インスタライブを通してお客と会話したりもする。ツイッターは09年より、インスタは15年より開始。
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エコノマート(岩手県盛岡市) |
「状態悪くても買い取ります」
イオンモールに店舗を構えるエコノマートでは以前はブログでのみ情報発信をしていたが、2年程前よりSNSを活用し露出を高めている。50代以上がメインだった客層を30~40代にも広げようとしている。様々な買取商品を紹介することで、「状態の悪い物でも買取りできることを知って頂きたい」(渡辺篤副店長)という。商品紹介のほか金相場の変動情報を一緒に投稿することもある。コロナで来店増が見込めない今、SNSから直接購入に繋げる仕組みを検討している。
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シェルバード(青森県青森市) |
買取顧客との関係持続を
シェルバードでは、買い取った物の中から状態の良い物を厳選しインスタグラムで詳細を説明している。例えば時計であれば、キャリバー(腕時計のムーブメントを管理するための型番)が珍しいものについては明記し、マニアから目を留めてもらえるようにする。「買取りのお客様から、お店への信頼を持って頂けるように。またリピートしてご利用頂けるように」(石川恭輔社長)と、4年前にSNSの活用を始めた。
第505号(2021/2/10発行)14面