バリュエンス、買取店「なんぼや」の海外展開を加速
2021年03月09日
バリュエンスホールディングス(東京都港区)が買取店「なんぼや」の海外展開を加速している。東南アジアに加え、今年に入り欧州、米国でも開始した。海外での買取は既に8ヵ国10店舗に及ぶ。進出した国での多店舗化も同時並行で進めており、出店ラッシュが続いている。六車進取締役COOに話を聞いた。
東南アジア、欧州、米国8ヵ国10店舗に
買取専門店「なんぼや」の海外出店を加速している
買取店「なんぼや」の海外ターゲットは、現地の富裕層だ。出店は、オフィス街や住宅街。コロナの影響でロックダウンが続いている地域もあり、富裕層にリーチしやすい場所に出店している。
買取額は平均して月商500万~1000万円。東南アジアは日本よりも家賃や人件費が安いことから、日本よりも収益率は高いと言う。また、1人当たりの買取単価が日本よりも高く、シンガポールは3.6倍、香港は4.8倍にもなる。「富裕層はバッグだと何十点、時計だとリシャールミル等の高額品が持ち込まれる。持っている物の量や質が日本とは違う」と六車進取締役COOは話す。
同社は2019年7月に香港での買取を始め、海外での買取を開始。昨年8月にインドネシアのジャカルタに出店してからは、翌月にシンガポール、昨年末にマレーシアに出店。今年1月にはフィリピン、フランス、タイ、2月に米国と8ヵ国10店舗の体制となった。
海外展開を担う六車進取締役COOは、2018年にアマゾンジャパンからバリュエンスにジョイン。ソニー勤務時代には海外のパートナー店開拓を行い、17年という豊富な海外経験を持つ。さまざまな国の知見がバリュエンスの海外展開に活かされている。
第507号(2021/3/10発行)1面