宅配買取で急速な成長を続けてきたのが、「ブランディア」を運営するデファクトスタンダード(東京都大田区)だ。ただ、フリマアプリの登場など市場環境の変化により、業績が悪化。上場を廃止し、昨年1月からBEENOSグループで再建を図ることとなった。低単価から高単価領域にシフトする事業モデル改革を進めている。再建を託され一昨年末、社長に就任した仙頭健一氏に聞いた。
高単価シフト・越境販売で収益改善
「オールブランディア」で買取チャネル拡大
事業者向け越境販売支援も視野に
デファクトスタンダード 仙頭 健一社長
実店舗の設置で高単価にシフト
── 前期、前々期と1Q(10-12月)は赤字でしたが、今期は黒字に転換しました。高単価シフトがうまくいっている成果でしょうか。
仙頭 単価は去年と比較すると倍近くまで上がり、一定の結果は見えてきました。ただ、まだまだ途中の段階です。手法が見えてきた中で、次は規模を取りに行くのが今後の動きになってきます。
── 1Qの売上は前年同期比だと10%弱くらい下がっていますね。
仙頭 理由が2つありまして、まず、現在はトップラインを伸ばすというよりも、中身の構造を変えている段階であることがひとつ。あとは正直コロナの影響も受けています。今シーズンは暖冬ではなく、コートなども10月は売れていたんですが、11月くらいからファッション系はかなり止まったかなと感じていますね。1Qの内訳で言うと利益構造も変わり、粗利は上がって、販管費は下がっています。
第508号(2021/3/25発行)9面