厳しい中古着物コロナが追い討ち、買取過多で相場5割下落
2021年07月20日
コロナ禍で成人式や花火大会などが中止になる中、着物を着る機会はますます減少している。新品着物の市場規模は年々縮小していることに加え、リユース着物の老舗「たんす屋」と「ながもち屋」が事業譲渡されるなど、リユース着物業界の勢力図も大きく変わりつつある。
今、リユース着物はどう動いているのかを取材した。
厳しい中古着物 コロナが追い討ち
買取過多で相場5割下落
「着物の相場が一番良かったのは4年ほど前。当時と比べて、現在の相場は半分くらいに下がり、出来高も半減しました」。そう話すのは、着物市場の関係者のA氏だ。コロナ禍で開催日数も減っている。
一方、持ち込まれる着物の数はそれほど減っていないと言う。
その理由の一つが、着物を持ち込む業者が増えたこと。様々なリユース業者が「着物買取」をキッカケに、ブランド品や貴金属を買い取るケースが増えてきた。
市場では供給過多になっているため、相場が下がってしまっている。
第515号(2021/7/10発行)15面