古書店主に、思い出に残っている一冊を紹介してもらうリレー連載。第五回目は、馬燈書房の萩野禎彬さんの紹介でTweed Booksの細川克己さんが登場する。
この本はデザイナー・山本耀司さんの作品集。この中に哲学者の鷲田清一さんが文章を寄せていることから、この本を知りました。写真もすごくきれいで、かっこいい。そして、文章には考えさせられることしか書いていません。この本のテキストは単行本「たかが服、されど服 ――ヨウジヤマモト論」(鷲田清一著)にまとめられています。
ファッション・哲学・民藝
様々な思い入れが交錯
山本耀司 作品集
「TALKING TO MYSELF」
2002年刊 Carla Sozzani Editore
昔、東京駅の古書店で山本さんの手書きによるシリアルナンバーとサインが入った限定500部のものを見つけたのですが、当時の自分には高価で買えませんでした。後になって古書市場で通常版を見つけて、ほぼ売値で買ってしまったのですが(笑)、あの時買っておけば良かったと思っています。
第516号(2021/7/25発行)25面