東京都古書籍商業協同組合、一世紀にわたる古書店の歴史
2021年10月19日
大正9年(1920年)に結成され、令和2年(2020年)に100周年を迎えた東京都古書籍商業協同組合(以下:東京古書組合)。それを記念した「東京古書組合百年史」が2021年8月に刊行された。東京の古書店の100年の歴史が詰まった力のこもった一冊。
今回から3回にわたり、編纂に携わった人々にインタビューする。第一回は編纂委員長の佐古田亮介氏(けやき書店)に話をうかがった。
古書店の盛衰 混迷の25年
編纂委員会 委員長 佐古田亮介さん
盛衰激しい50年 百年史でどう扱うか
百年史を作ることが正式に決まったのは、2018年8月の東京古書組合での総会。
平成28・29年度の理事長だった佐古田亮介氏は「五十年史があるのだから、百年史は作るべきだと思っていましたが、なかなか手を挙げる人がいませんでした」と話す。
理由は、五十年史以後の50年の前半と後半(各25年間)では、古書業界を取り巻く環境が、大きく変化したからだ。
第521号(2021/10/10発行)16面