ささげ販売実態調査、EC販売における「ノウハウ」や「業務効率化システム」の内情を各社に聞く

検索

「実態調査」

ささげ販売実態調査、EC販売における「ノウハウ」や「業務効率化システム」の内情を各社に聞く

2021年11月03日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ささげ実態調査

「ささげ」とは、EC出品作業のうち「撮影」「採寸」「原稿」の頭文字を取った用語だ。出品数、すなわち露出の高さが売上に直結するEC販売において「ささげ業務」の改善は不可欠といえる。今回の実態調査ではEC売上や比率を伸ばす4社から聞いたノウハウや、業務効率化システムの内情をお伝えする。

質問事項
(1) 取扱商材
(2) 全体従業員数
(3) 出品業務の対応人数
(4) アップ先のECサイト
(5) 1日あたりの出品商品数
(6) 1商品あたりの平均写真枚数
(7) 作業場所
(8) 主な導入ツール
(9) おおよその年商
(10) 実店舗に対するネット販売比率

コメ兵HD

  1. (1) ブランド衣類、ブランド雑貨
  2. (2) 940名(パート除く)
  3. (3) 45名程度
  4. (4) 自社EC/イーベイ/Chrono24/ヤフーショッピング/ヤフオク/楽天
  5. (5) 500点
  6. (6) 6~7枚
  7. (7) 商品センター
  8. (8) 内製の出品アプリ/Zenfotomatic/ユニサイズ
  9. (9) 507億円
  10. (10) 40%台

商品のほとんどを公式ECで買える商品のほとんどを公式ECで買える

作業能率「ランク制」でモチベUP

中古ブランド大手のコメ兵HD(愛知県名古屋市)はEC経由での販売(=ECサイト関与率)がコロナ以前の28%から、40%台に上昇。ここ数年でシステムを導入し、効率化を重ねてきたことが功を奏した。

同社は2000年からECを開始。現在はオムニチャネル化を推進しており、商品のほとんどをネットでも店頭でも買える。ささげ業務は物流と品質管理の拠店となる「商品センター」で実施。コンデジで撮影した商品画像はPCに転送され、自動で画像編集、また半自動で原稿ができる。「サイズや状態などはタブレット上のボタンや、テンキーを押すだけで可能」(WEB事業部 甲斐真司部長)。

当時は原稿や写真撮影、データ転送に手間がかかり、1日30品が限界だったという。現在は撮影、原稿が半自動化されており、シャッターやボタンを押していくことで出品作業が進む。1日500点、月間1.5万点をまず自社ECに、そしてシステムでつながった複数のECに対し出品している。

衣類が一番の売れ筋である一方、採寸の手間もかかる。そこで従業員のモチベーションを高める仕組みとして作業効率によるランク制を導入。勤務当日の進捗がわかるチェックシートを配布。達成度に応じて責任者がシールをはり、手書きメッセージを書く。やる気の向上につなげている。

またオンラインで試着時のサイズを確認できる「ユニサイズ」を導入。販売率を上げ、返品率を下げる工夫だという。現在、EC関与率50%台を目指しており、今後もEC向け施策を重ねていく考えだ。

WEB事業部 甲斐真司部長WEB事業部
甲斐真司部長

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

第522号(2021/10/25発行)16,17面

Page top
閉じる