コロナ以後、無人で人件費などのコストを抑えて低単価古着を販売する無人店舗が増加している。中古ブランド品の卸販売などを行うAVEND(東京都豊島区)では、印象的な黄色いタグを自社で製作して、商品1点ごとに付けることで利用者の利便性とブランディングを行っていることが特徴。昨年の12月18日に無人の古着屋「セルフルギ」をオープンした。
セルフルギ
特徴ある黄色いタグ
購入体験を上げて、リピーター獲得に繋げる
無人店を行うメリットとして、人件費を抑え固定費削減を狙う企業が多い中、同社は時間がかかるタグ付けを行う。その狙いは店舗のブランディングにある。特徴ある黄色いタグを商品ごとに付けることで利用者の目に留まりやすい。店舗の看板でも黄色を使用し、利用者に対して「黄色いタグの店舗」というイメージを持ってもらえる可能性が上がる。これにより、リピーター獲得に繋げていく。
また、利用者体験を重視した店舗運営を目指す中で、利用者にスムーズに買い物をしてほしい思いもある。例えば、ハンガーごとに金額を分けて店舗内に価格表を置いておくケースの場合、利用者は価格表をその都度確認しないといけないので手間がかかってしまう。
南雲宏樹代表は「商品ごとにタグを付けるのはかなりの手間がかかりますが、利用者がスムーズに買い物を楽しめる環境作りができれば、より良い購入体験に繋がる。また、黄色いタグの店舗というイメージ付けができれば、再来店に繋げられると考えています」と話す。
第529号(2022/2/10発行)10面