昨年10月よりSIMロックが原則解除になり、それに呼応して以前よりも明らかに多くの各種メディアを賑わせている中古携帯市場。第99回はMM総研のデータをご紹介しながら、本市場が伸びている理由を考察していきます。
中古携帯市場は年々拡大傾向
更なる普及にはボトルネック解消が不可欠
ICT市場調査コンサルティングのMM総研が、昨年9月14日に発表した中古スマートフォンの国内市場規模の推移・予測は以下のグラフの通りです。
- 中古スマートフォン販売台数の推移・予測
2020年度の中古スマートフォンの販売台数は過去最高の185万台で、前年度比13.5%増。2021年度は204万台(同10.3%増)と予測。その後も拡大基調は続き、2025年度には268万台(同7.2%増)に拡大する見込みとのことです。その要因と考えられるものをまとめました。
① | 2021年10月からのSIMロック原則解除により、特定キャリア外の顧客に売ることができ、海外にも販売しやすくなった |
② | 2019年10月に施行された改正電気通信事業法により端末回線が分離され、結果的に端末代金が高騰し中古の価格メリットが出た。またキャリアショップ以外の量販店や中古ECショップやリアル店舗で端末を買う流れが出来てきた |
③ | ahamo、povo、LINEMOなどの格安プランから、通信料金への節約意識が高まり、それに呼応して端末代金に対しても意識が高くなり、結果的に中古の認知度が上がってきた |
第529号(2022/2/10発行)15面