コミックラーニング、マンガを用いたeラーニングでハラスメント対策

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コミックラーニング、マンガを用いたeラーニングでハラスメント対策

2022年02月19日

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「doda」などで知られるパーソルのグループで、新規事業を担うパーソルイノベーション(東京都港区)では、法人向け研修ツール「コミックラーニング」を提供している。マンガを用いたeラーニングで従業員の学習意欲を引き出し、理解度を上げるというものだ。4月よりパワハラ防止法が中小企業にも施行されることから、ハラスメントについて学べるプランの利用が小売店などの間で広がっているという。

社員研修、マンガで学習意欲アップ

「ハラスメント対策」で利用広がる

マンガを用いた法人向け研修ツール「コミックラーニング」マンガを用いた法人向け研修ツール「コミックラーニング」

「これはパワハラ?」 感情移入で自分事に

ドラッグストア勤務のアルバイト男性。とある勤務日、何やら上の空の様子でいる。「今日発売のゲーム、ソッコーで買いに行かなきゃ」(サンプル資料の中で実際に描かれた男性の心の声)。気の緩みからか、本来5500円のお釣りをお客に渡すところ、誤って500円だけを差し出してしまう―。次のシーンでは、上司が男性のしまい忘れた品物を持って、彼を探す。しかし、就業終了時刻になった途端に帰られてしまった―。今度は翌朝、男性はゲームのしすぎで寝坊。上司は誰も居ない部屋に彼を呼び出し、「たるんでるぞ。昨日も仕事も終わっていないのに帰って...」と説教する。

ドラッグストアを舞台としたサンプルのマンガドラッグストアを舞台としたサンプルのマンガ

こうしたストーリー仕立てで実際にありそうなシチュエーションをマンガで表現し、読み手に「これはパワーハラスメント(パワハラ)なのか?」を考えさせる。実際のサンプルの中では続きとして、男性が「職場でパワハラ受けてて」と友人に愚痴るも、友人は「パワハラ認定されないかも」と指摘。現実世界でも、友人の言う通り、答えはノーだ(厚労省が挙げるパワハラの代表的な言動6類型のうち「精神的な攻撃」に該当しそうだが、「同僚の目の前で叱責される」に該当せず、またパワハラの定義の1つ「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」に該当しないため)。

職場環境では時に、部下の落ち度によって叱責せざるを得ない状況が出てくるだろう。コミックラーニングではこうしたグレーゾーンにおける判断の手助けとなるほか、戒めにもなる。事業責任者の仙波敦子氏は、「コミックで学習することで、読み手は登場人物に感情移入しやすくなり、自分事と捉えやすくなる」と話す。テストによって理解度の確認もできる。

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第530号(2022/2/25発行)14面

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