戸塚古美術市場は約40年続く関東で歴史のある市場の一つだ。毎月8日と18日に開催されている。国内でも珍しい骨董と武具の2部構成で、朝10時から骨董がスタートし、それが終わると武具のオークションになる。会員数は約300人で、秋田や高知、静岡の会員もいる。1回の参加人数は骨董が約40名、刀剣は35人前後だ。入会には会員の推薦が必要だが、一般の見学や委託も受け付けている。主催は「色川古美術」を運営する色川商事(神奈川県藤沢市)。
骨董と武具の2部構成
刀剣は競り前に選定や鑑定実施
骨董全般のオークションには約40名が参加。オークショニアは色川会主と長年の親交のある地新の稲垣良介代表。雰囲気は和やかだ
取材した3月8日。朝10時に鐘が鳴らされ、手拍子と共に競りがスタートした。300点あまりの骨董がベルトコンベアで流され、テンポよく競売へと掛けられていく。この日は昼までに骨董が終わらず、13時半頃から武具となった。商品は休憩時間に準備され、競りの前に選定や鑑定が行われる。裏で商談が成立することも多い。
刀剣のオークショニアは日本刀簱谷の簱谷大輔代表と色川敬一会主。価値の見極めが難しいため、張り詰めた雰囲気が漂う
第532号(2022/3/25発行)10面