拠点の両国ベースでは、箱が潰れた新古品スニーカーを展示販売している
部屋の引き渡し期限が迫り
最後の砦と相談に来た遺族
ジューヌ・ティ(東京都足立区)が運営するラキット トウキョウは、生前整理・遺品整理を含む片付けサービスを一都三県で提供している。同社はECサイトやカタログ通販などで発生する、受注、決済、ピッキング、配送、代金請求などの一連の業務をトータルで受託するフルフィルメントサービスや箱潰れ商品の販売などを事業の柱としていたが、2021年から買取もスタートした。そこから派生したのが片付けや生前整理・遺品整理サービスだった。依頼は提携する不動産仲介業者を介して来ることが多い。
遺品整理のお客は自力で片付けられず
困っている人ばかり
「お客様はかなり困っていらっしゃる方ばかりです。自分では片付けられず、最後の砦的な感じで当社に相談されるケースが多いですね」と語るのはジューヌ・ティの両国ベースを拠点に買取りや片付けサービスなどの事業を統括するニュー・コンサンプション・スタイル・ディビジョンの小森勇輝本部長。最近行った遺品整理もその典型のような案件だった。
買取や遺品整理などで使っている1.5トントラック
依頼者は賃貸住宅に住んでいた男性の家族だった。男性は室内で倒れ、病院に運ばれて亡くなった。遺族は来週までに男性の住んでいた部屋を空にして大家に引き渡す必要があったのだが、自分たちで片付け始めたものの、平日仕事があるため、遅々として進まない。しかも、粗大ゴミについて行政に問い合わせると、回収日は3週間後で、自力では期限に間に合わない。困り果て、不動産仲介業者に退去の期限を延ばして欲しいと連絡したところ、紹介されたのがラキットトウキョウだった。
第534号(2022/4/25発行)23面