円安追い風、買い子からの買取価格上昇
2022年05月28日
物価高や円安などが与える経済影響が注視される中、業界リーダーらは動向をどう見ているか。景況感を尋ねた。
今後の新品流通減少は懸念
浜屋
小林 茂 社長
中古家電輸出最大手、浜屋の代表。浜屋ではリユース、資源リサイクル、海外輸出などの循環型ビジネスを手掛ける。取扱いは金属資源から家電や家具雑貨まで。一般家庭や企業から排出される多種多様な商品の付加価値を高め、より円滑に循環させるため、様々な業務を内製化し、グループ企業との連携を強化している。
── 情勢が目まぐるしく変化する中、御社はどんな影響を受けているか?
「円安に関してはどちらかと言えばプラスになっていると思います。まず、当社が不用品を買い取っているのは8・9割が「買い子さん(不用品を回収している事業者)」からです。そして買い取ったものはカンボジアやタイをメインに海外に輸出しています。取る利幅は変えていないので、海外のバイヤーさんが商品を高く買ってくれた場合は、同時に買い子さんからの買取価格もその分上げています。バランスは保てています。基本的に、円安は追い風になっていると考えています。しかし、燃料費の高騰とコンテナ不足による運賃の高騰が厳しいので、全体としてはプラスとは言い切れない。LCL(他企業と便を共有して荷物を安く輸送する手段)を使うなどの工夫はしています」
第536号(2022/5/25発行)3面