メルカリがヤフオク!を抜く日
2022年05月27日
フリマアプリが普及し注目を集めるCtoC市場。中でも成長著しいメルカリの流通総額が、老舗のヤフオク!を超える日が近く訪れそうだ。オークションからフリマアプリの時代へ、CtoCマーケットプレイスの王者が代わろうとしている。ただ、フリマアプリ各社は法人出品の取り込みに動き始めており、転換期を迎えそうだ。
CtoCマーケットプレイスの王者交代
オークションからフリマアプリへ
メルカリは2013年7月にサービスを開始。スマホの普及を背景に登場してきたフリマアプリだが、メルカリはフリル(現:ラクマ)よりも後発のサービスだった。開始当初は手数料を無料にしたり、フリルが「ファッション特化型」であったのに対し、メルカリはさまざまな商品を扱う「総合型」で成長。今ではフリマアプリの代名詞的な存在となっている。また、昨年10月から「メルカリShops」を開始し、事業者向けのECサービスを開始している。
一方のヤフオク!は1999年にサービスを開始。入札によるオークション形式で競り上がり、高値で売却できるCtoCの取引を世に広めた先駆的な存在だ。楽天オークション(2016年に終了)やモバオクなど、当時はオークション形式がCtoC取引の主流だったが、フリマアプリの台頭が目立つようになると、ヤフオク!も2017年にフリマモードをリリースし、ワンプライスで出品できるようにして対抗。2019年10月には「PayPayフリマ」をリリース。ヤフオク!と連動で出品できるようにするなどしてきた。
フリマアプリは大手3社時代
フリマアプリの先駆的な存在である「フリル」を楽天が買収し、「ラクマ」と統合。メルカリと、ヤフオク!を含めたPayPayフリマが、フリマアプリの大手3社と呼ばれる時代となった。ラクマは2017年に年間の流通総額が1400億円と公表して以来、数値に関しては非開示のため、メルカリとヤフオク!を比較した場合、流通総額ではまだヤフオク!の方が規模は大きい。
第536号(2022/5/25発行)12面